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第62話 ページ18

外に出ると、奴らはいた。
寺に向かう途中、2つかわかったことがある。一つは、音に反応すること。
もう一つは、やはり頭を撃つと動かなくなること。
あまりに、少ない情報だが無いよりはマシだった。
村にある猟銃を借りて、狙撃したり、近づかれたらハンドガンで頭を撃ち抜く。
物音は、極力立てずに、闇討ちするときのように気配は消す。
因みに、余りにもこれを見せるのは酷だという話になり、Aには、目隠しをしている。


「A、もう少しの辛抱だ。我慢してくれるかい?」

『ん。怖く無いよ、?治と中也が一緒に居てくれるから』

「そうか」


2人で頭をよしよしと撫でるとAは、口元を緩ませる。
暫く、それを繰り返していると、寺に着いた。


「チッ、ほんと、此処は気味が悪りぃ」

「そろそろ、Aの目隠しをとっても良いかな」

「そうだな。こいつにしか分からねぇこともあるかもしれ無いしな」

「じゃ、A外すよ?」

『ん、、、。ねぇ、治、中也、ここ、こんなんじゃ無いの。もっと綺麗なの」

「そうか、、じゃあ、綺麗に戻さ無いとだね」


私たちには、綺麗というのがわからなかった、なぜなら、私たちが来たときには既にこうだったからだ。
階段を登りきると、あの女性と、袴を着ている男の人が居る。男の方は半分腐敗している。
私たちが、戻ってきたのを見て女性は、ニヤリと笑った。


「アハハ、アハハハ!!!出来損ない!遂にやったのねぇ!?」

『っ、、!何もして無い、!』

「あらなに?いつからそんな偉そうな口聞くようになったのかしら?」

『治と中也がいるもん』

「まぁいいわ。だって、私の恭輔が私の元に戻ってきてくれたのだもの」

「そこの男性は、旦那かい?」

「えぇ。そうよ」

「この、死者を愚弄するようなこれを戻してはくれ無いかい?」

「いいわよ?ただ、その出来損ないをこっちに渡してくれればだけれど」

『っ、!!治、中也、、!」


今思えば、こんなにも怯えていることにおかしいと気づけば良かったのだ。
しかしあの時の私は、いや私たちは、そんなことすらわからなかったのだ。
何故あの判断を下したのか、と今でも後悔している。


「A、少しの辛抱だ。行っておいで」


Aの表情が、絶望に染まった。

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

恭輔・・・Aの父親。
神代家の元当主。権力のほしさに目が眩んだ女に殺されてしまう。
とても優しく、島民に信頼されていた。

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設定タグ:文スト , 文豪ストレイドッグス , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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リア - こんにちは!読ませていただいてます!中也と治とのお昼寝の所が好きです!気がついたのですが・・・79話の「四回の探偵社に乗りこんじゃいますからね?」の「四回」は「4階」の気がします^^;確認よろしくお願いします! (2017年10月18日 16時) (レス) id: 9811c2c9c9 (このIDを非表示/違反報告)
きさら(プロフ) - 灰白さん» ご指摘ありがとうございます。確認してみたところ、話の流れは76話に繋がっているので、そのまま読んでいただけるとありがたいです^_^; (2016年10月11日 7時) (レス) id: a748eba6a2 (このIDを非表示/違反報告)
灰白 - 74話と75話同じではありませんか? (2016年10月11日 7時) (レス) id: 0dc59226cf (このIDを非表示/違反報告)
C.B.cat(プロフ) - お嬢さん» いえいえ!コメントありがとうございます。そうです!SIRE Nです。あのシリーズが好きで内容等、一部借りました^_^; (2016年7月26日 22時) (レス) id: a748eba6a2 (このIDを非表示/違反報告)
お嬢(プロフ) - 夜遅くに、スミマセン。元にしてあるホラーゲームとはSIRE N ですか?間違っていたらスミマセン。 (2016年7月26日 22時) (レス) id: d7c20e6975 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:C.B.cat | 作成日時:2016年6月13日 15時

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