７ㅇㅇ！（２） (ページ10)

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・ここは天国ページ10

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私がSMに入ったのはチソンと同じくらい。
たしかSMのスタッフさんがスカウトしてくれたんだけど、道端でとかじゃなくてちょっとだけ子役をしてた私を見つけたのがきっかけだった。

だから入ったのは小学生の頃なんだけど、そのときはまだ日本の学校にちゃんと通わないといけない年だったから韓国には住んでなかった。

長期休みの度にこっちに来て練習して、普段は日本でボイストレーニングとかを受ける日々。

そして中学生になった頃には生活が逆になっていて、日本の学校にたまに戻り主な生活は韓国、というスタイルになっていた。

そしてわたしはこの頃からよく先生にこう言われていた。

「きみには大切な役目を任せるからね。
　だから今のうちからしっかり練習するんだよ」

『大切な役目、ですか？』

「うん。きみがこの業界の新しい星になるんだよ」

大切な役目というのはもちろん「男女混合グループの紅一点」という立ち位置。
つまり、この頃から決まっていたのだ。
そんなことも知らない幼い私は、「新しい星」だなんて都合のいい言葉にフワフワと浮かれて喜んでいたんだけど。

実際ルキズに入ってからキツくてもすごく楽しかったし、オッパたちやチソンイとも関わるようになって毎日が輝いていた。

年上しかいない場所で甘やかされて、たくさん愛をもらって、そうやって育ってきたっていう自覚はある。
だってオッパたちはもちろん、スタッフさんもぜーーんぶそうだったんだもの。

だから男の子の中で踊ることが増えて、それに違和感を持っても気付かないようにしてた。
好きな人たちと踊れて最高じゃん、って。
男子と女子両方のレッスン受けられて得じゃん、って。

そんな私に、先生は定期的に言うの。

「A。男の子のなかに混ざってダンスをするのは楽しいかい？あの子たちと活動するのは楽しいだろう？」

『はい、大変だけど楽しいです』

「よかった。君はいい子に育ったね。」

純粋なわたしと、絶対に成功させたいと思う先生。
そしてそれを知っている大人たち。

汚くて、いやな世界で育てられてきたんだなあ、わたし。

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