ゲームにしか興味無いと思ってた ページ5
「あ」
ご飯の片付けをしている中、研磨くんのスマホを覗き込むと画面にある歌い手さんのCDが映っていた。自分も好きでよく聞いてる人の今度出るやつだ。
「人のスマホ勝手に除きこまないで」
「いてっ、ごめんごめん。その人知ってるよぅ。研磨くんも知ってるんだね〜」
軽くデコピンされる。でもヒリヒリする。
そういうと研磨くんは意外だ、というような顔を向けた。
「ゲームにしか興味無いも思ってた。あと絵」
「凄いブーメラン刺さってるじゃん。そんなことないよぉ」
「俺だって音楽くらい聴く」
確かにめっちゃYouTub〇とか見てそう。将来YouTu〇erとかになってそう(フラグ)。
「…予約しとく?2つ」
「初回限定盤で」キリッ
「当たり前。AにするからBにして。貸し借りしよう」
Aの初回限定盤はライブ映像が入ってて、Bの初回限定盤はYouTub〇の方で出てない曲にMV映像がついている。
どっちも見たいから、とお互いに見あえるように。生徒手帳からクレジットカードを取り出した。
ん?クレジットカード?!クレカ?!
「えっえっ、子供ってクレカ持てるん?!そそそっ、それ!」
「…内緒」
クレカを口元に持ってきて舌をべっと出した。なにそれ女子力高っっか。高っかくね?
「なんでやねーん。でもその動き可愛いねぇ」
「…気持ち悪い」
「突然の辛辣」
まぁ多分顔がニヤニヤしていたんだろうけど。
慣れた手つきでスマホをフリックしていく。
流石にクレカの内容とかは個人情報だから見てないからね?
[予約しました]
「Aちゃーん?」
「あ、そうだった!研磨くんご飯の片付けを…」
「まだ食べてない」
「食べてねぇのかよ!」
食べてないのにスマホを弄っていたのか、とつい大声でつっこんでしまった。ハッとすると周りの視線が刺さる。研磨くんも目立ちたくないからか嫌そうな顔をしている。申し訳ない。
「って、いや君のせいだから!」
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