君だけを想ってる OS (ページ11)

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「翔くん、その手に持ってるの買うの？」

智くんが僕の右手を指差す

「あっ、これは」

智くんへのおみやげ…

握り拳から半分くらい見えてる

僕は咄嗟に両手で全部隠した

「ちょっとこれ買ってくるね。じゃあね」

「翔くん？」

智くんの前を通りすぎてレジに走る

会計を終えた頃には智くんたちもいなくなっていた

「いた！翔〜」

店を出た瞬間、大声で名前を呼ばれた

そこには息の上がった中山がいて

「もーっ。めちゃくちゃ探したんだよ」

「ごめん。おみやげ屋さん見てたら夢中になって」

「帰ったかと思ったじゃん」

「でも、元はと言えばそっちのトイレが長いから…」

「ちょ、長かったのは身だしなみのチェックしてただけなんだからねっ」

そう言って急に慌てだす

そして、おもむろに僕の手を握りしめるとズンズンと歩き出した

「な、なに？」

「まだ見てないのたくさんあるから早く行こ」

僕は手を引かれるまま着いていく

何か、変なこと言っちゃったかな？

その後、館内を１周するように回った

途中で見たイルカショー

キュイキュイ鳴くイルカがとっても可愛かった