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六十八話 ページ28






「まぁ私も今は引いておくよ。だが必ずや福沢殿の元から奪ってみせるがね」

「……私が居なくともマフィアは十分やっていけるでしょう、優秀な人材は多いですし」


何故なら原作では良い感じにパワーバランスが取れていたから。

マフィアには中也と芥川君と森さんが居ればもう十分だと思う。
探偵社には無い"数"で攻める手もある訳だし。


「ふふ、それとこれとは別だよ。誰だって、その内に何が秘められていようとも美しい花は手元に置いておきたいものだ。

例えるならそうだね_……月下美人の花ように」



____月下美人。草花に疎い人でも聞いた事があるであろう、夜の間の数時間にしか咲かない希少な花。


月下美人の花言葉は「儚い美」「艶やかな美人」「儚い恋」、とまぁ、褒める?様な言葉と儚さが主の花言葉が付けられている。

これだけならただ美人だと云われているだけに思えるが、森さんの事だ。きっともう一つの花言葉の方を指しているのだろう。





その言葉は____







「敦君、避けろ!」

「少年!危ない!」



腹の探り合いの、少々居心地の悪くなる会話をしていると不意に敦君の持つ鍵の形が変わり、彼に襲いかからんとしていた。

咄嗟に森さんと私で声を掛けると、ソレに気づいた敦君が焦った様子で鍵を遠くへと投げる。


ルーシーちゃんからこの勝ち目の見えなさそうな勝負を改めて説明され、焦燥しきった顔で逃げ続ける敦君。

次第に思考力も鈍っていったのか、最初の彼女の「扉から出れば記憶が消える」という話を忘れ、治や社の皆に助けを求めようと扉に手を伸ばす。


が、それは原作通り森さんに引き止められた。飾帯(リボン)が首に絡まって苦しそうだ。



「駄目だよ少年。敵はあっちだ」



森さんが敦君へ"論理最適解"について解いている間、私はそれにウンウンと頷いている事くらいしか出来なかった。

や、だって、伝えるべき事は森さんが全部云ったからさ……。



やる気の戻った敦君は森さんから飾帯を受け取ると、しっかりと彼女の方を見た。


しかしやる気は戻れど、此処は彼女の王国。

まだまだ未熟な敦君は真下のアンに気を取られもう一体に気づかず、結果あっさりと捕まり引き摺り込まれてしまった。

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Lara - 今日初めて見つけたんですけど好きすぎて一気に全話読んじゃいました!更新も気長に待っときまーす! (5月10日 21時) (レス) @page34 id: f21b034dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - ウゥ……き、気長に待ってますよぉぉッ! (2月21日 19時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 又、ツイステは私もクルーウェル先生が大好きなのでそう言って貰えてとっても嬉しかったです。これからもずっと、よんこいちさんの活動を応援しております。2回にわたり長々と失礼しました。 (2月4日 12時) (レス) id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - コメント失礼します。よんこいちさん、更新についてきちんと伝えて下さりありがとうございます。私は、作者さんが使命感などのザワザワとした気持ちを持った状態でいられることは、私も経験があるので不安です。できればふわっとした気持ちで楽に過ごして欲しいです。 (2月4日 12時) (レス) @page34 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
トッテン - 作者からを読ませていただきました!私も中々手が進まない時よくあって気持ちめっちゃわかります…。この作品大好きなので何年でも待ち続けます!!アニメのマルソーの場面めっちゃ好きでしてこの小説はギルド戦で終わりにするという感じでしょうか🤔 (1月28日 10時) (レス) @page34 id: e12076433d (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年8月18日 19時

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