六十七話 ページ27
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「ルールは簡単よ!可愛いアンと追いかけっこをしてタッチされたら皆さんの負け。
捕まる前にその鍵でドアを開ければ皆さんの勝ちよ。人質を皆お返しするわ。
それで、参加されるのは誰?」
二人が若干縋るような視線を私に向ける。どうしよう迷っちゃう。
だがこれは二人の成長の切っ掛けでもある。そのため、私は大人しく引き下がる事とした。
「私も参加したい所だけど…生憎一般人(とは到底言えないけど)の方が居るからね。
探偵社員として市民を護るというのも大切だからね、私はこの方の護衛に専念するよ。
それに__君達二人なら倒せると私は信じてる」
「Aさん……!」
「…判りました。…二人同時でも良いのか?」
「勿論よろしくってよ!お遊戯はみんなの方が楽しいもの」
遊戯が始まりそうなので森さんと一緒に後方へ下がる。
ある程度距離が開くと先に森さんから声がかかった。
「久しいね、A君」
「…お久しぶりです、森さん」
「おや、もう首領とは呼んでくれないのかい?」
「私の現職は探偵社員ですよ」
「そうだったね」
お互い目は合わせない。ただ目前で繰り広げられる戦闘を眺めている。
「君が居なくなったと聞いた時は本当に驚いたよ。後の仕事も急激に滞って大変だったし」
「貴方ならそれ程驚くことも無かったでしょう、大袈裟ですね」
「……仕事が山積みになったのは事実だよ?」
「でしょうね、私と治が抜けたのですから」
「いつの間に名前呼びになったんだい?」
「それ聞く必要あります??」
親かアンタ。呼び方に質問してくるとは思ってなかったよ流石に。
若干の呆れを覚えつつ隣を伺ってみれば良い笑顔をした森さんの姿があった。え怖っ。
「それで本題だが、ポートマフィアに戻ってくる気はないかね?」
「ありませんよ、私は探偵社員です」
「えぇ、中也君も喜ぶと思うけど」
「"手前が生きてるならいい"って云ってましたが」
「彼らしいねぇ……」
頭を抱えて溜息を零している辺り、中也の根の性格の良さに悩んでるといったところか…それこそ親目線で微笑ましく思っているのか。
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Lara - 今日初めて見つけたんですけど好きすぎて一気に全話読んじゃいました!更新も気長に待っときまーす! (5月10日 21時) (レス) @page34 id: f21b034dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - ウゥ……き、気長に待ってますよぉぉッ! (2月21日 19時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 又、ツイステは私もクルーウェル先生が大好きなのでそう言って貰えてとっても嬉しかったです。これからもずっと、よんこいちさんの活動を応援しております。2回にわたり長々と失礼しました。 (2月4日 12時) (レス) id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。よんこいちさん、更新についてきちんと伝えて下さりありがとうございます。私は、作者さんが使命感などのザワザワとした気持ちを持った状態でいられることは、私も経験があるので不安です。できればふわっとした気持ちで楽に過ごして欲しいです。 (2月4日 12時) (レス) @page34 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
トッテン - 作者からを読ませていただきました!私も中々手が進まない時よくあって気持ちめっちゃわかります…。この作品大好きなので何年でも待ち続けます!!アニメのマルソーの場面めっちゃ好きでしてこの小説はギルド戦で終わりにするという感じでしょうか🤔 (1月28日 10時) (レス) @page34 id: e12076433d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年8月18日 19時