六十三話 ページ23
・
「会えてとてもとても嬉しいよ。プレジデント・フクナ…フクダ……」
「福沢」
「それだ。ところで、ヘリを道路に停めさせたがまずかったかね?」
ピリついた空気が応接室に流れる。
因みに私は、この空間に社長はまだしもナオミちゃんを一人にするのが不安だった為に彼女の隣に控えている。
否、今は彼女に何も起こらないのは知っているけれど。
「フィッツジェラルドだ。北米本国で"組合"という寄合を束ねている。
そのほか個人的に3つの複合企業と5つのホテル、それに航空会社と鉄道と____」
「フィッツジェラルド殿」
社長の凛とした、且つ威圧感のある声が彼の話を遮る。
「貴君は懸賞金でマフィアを唆し我らを襲撃させたとの報が有るが__誠か」
「ああ!あれは過ちだったよ
ポートマフィアが????
あの組織の本質を知っている私は此奴何も分かってないなと冷ややかな視線を送る。
正直、私は文ストのキャラに"此奴滅茶苦茶嫌い"という感じの人物は居ない(個人的な感情は除くが)。
それはそうなのだが。
今の彼__フィッツジェラルドは少々嫌いだ。……嫌いというより苦手というべきか。
まぁ、新双黒に負けて一度貧乏人に成り下がり、また一から積み上げていく過程で特売セールに目を光らせ鍋を三つも買う様な、そんな愉快(?)な人間に変わるというのは勿論知っているのだが。
それとこれとは別だ。
私が好感が持てるのは変わった後の彼であり、目の前にいる今の彼ではない。
そんな風に彼に若干の嫌悪感を抱いていると、社を買い取りたいという話まで進んでいた。
しかしそれも、社長の拒否の一言で停止する。
「許可証と替え得る物など存在せぬ。あれは社の魂だ。特務課の期待、許可発行に尽力して頂いた夏目先生の思いが込められて居る。
__頭に札束の詰まった成金が易々と触れて良い代物では無い」
484人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Lara - 今日初めて見つけたんですけど好きすぎて一気に全話読んじゃいました!更新も気長に待っときまーす! (5月10日 21時) (レス) @page34 id: f21b034dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - ウゥ……き、気長に待ってますよぉぉッ! (2月21日 19時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 又、ツイステは私もクルーウェル先生が大好きなのでそう言って貰えてとっても嬉しかったです。これからもずっと、よんこいちさんの活動を応援しております。2回にわたり長々と失礼しました。 (2月4日 12時) (レス) id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。よんこいちさん、更新についてきちんと伝えて下さりありがとうございます。私は、作者さんが使命感などのザワザワとした気持ちを持った状態でいられることは、私も経験があるので不安です。できればふわっとした気持ちで楽に過ごして欲しいです。 (2月4日 12時) (レス) @page34 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
トッテン - 作者からを読ませていただきました!私も中々手が進まない時よくあって気持ちめっちゃわかります…。この作品大好きなので何年でも待ち続けます!!アニメのマルソーの場面めっちゃ好きでしてこの小説はギルド戦で終わりにするという感じでしょうか🤔 (1月28日 10時) (レス) @page34 id: e12076433d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:よんこいち | 作成日時:2023年8月18日 19時