五十五話 ページ15
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_____私が移動した先は、原作で作之助のお墓があった場所。
この世界ではどうなっているのか気になって転移したが、作之助は生きているので__当然だが墓は無かった。
立ったままというのもなんなので、近くの大木に凭れるようにして座り、横浜の海を眺める。
肌を撫でるように優しく吹くそよ風が心地良い。そんでクレープ美味しい。
緑溢れる、呪霊が一切居ない墓地に、陽の光を反射して煌めく海面。
嗚呼、今日はいい日になりそうだ。
「こんにちは」
____とか思ってた数秒前の自分を殴りたい。
私の視界の端に現れたのは__CV:石○彰よろしくフョードル・ドストエフスキー。何でいんの??
いかにも露西亜人、といった服装と目を引くふわふわな帽子、治と同じくらいある身長。
不健康そうな真っ白い肌に反し、頭は濡れ羽色の、癖毛を知らなさそうな綺麗な黒髪。それが肩まで伸びている。
そして、其の顔は__恐ろしい程美しい。
切れ長の睫毛の内にある深い紫の瞳は、光を映すことなく此方に向いている。
あ、悟とどっちがイケメン?とか聞かれても、此処は一応二次元だったからか_顔の造りが一寸違うのでなんとも云えない。
ただ、治と同レベ、とだけ云っておく。
というか文ストキャラは総じて顔が良い。ので、乱歩君や中也も同じ位の顔の良さだ。
「…こんにちは、フョードル・ドストエフスキーさん」
「ぼくの事をご存知で?」
「それを分かっていて態々会いに来たのでしょう?」
「えぇ」
彼が私に会いに来た目的。考えられる可能性としては、私に関する何らかの情報を持っていて、今後の為に勧誘(脅し)するため。
それか、唯の興味か…ニコライ君が何か話したか……。
理由なんて幾らでも考え付く。
……というか、このまま行くとムルソー組制覇しそうだな。…待ってこれフラグじゃ……。
いや、会うとしてもシグマ君、彼ならいいか。他の読者の反応見る限り善人みたいだし。
チラッと見たネタバレでも敦君ポジっぽかったし。
現実逃避をしたくて要らん事を考えまくる。
だってドストエフスキーだよ?魔人だよ?思考放棄したくなるじゃん?
……あと彼の立ち位置__つまり、治の敵だからっていうのもあるけれど。
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Lara - 今日初めて見つけたんですけど好きすぎて一気に全話読んじゃいました!更新も気長に待っときまーす! (5月10日 21時) (レス) @page34 id: f21b034dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - ウゥ……き、気長に待ってますよぉぉッ! (2月21日 19時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 又、ツイステは私もクルーウェル先生が大好きなのでそう言って貰えてとっても嬉しかったです。これからもずっと、よんこいちさんの活動を応援しております。2回にわたり長々と失礼しました。 (2月4日 12時) (レス) id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。よんこいちさん、更新についてきちんと伝えて下さりありがとうございます。私は、作者さんが使命感などのザワザワとした気持ちを持った状態でいられることは、私も経験があるので不安です。できればふわっとした気持ちで楽に過ごして欲しいです。 (2月4日 12時) (レス) @page34 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
トッテン - 作者からを読ませていただきました!私も中々手が進まない時よくあって気持ちめっちゃわかります…。この作品大好きなので何年でも待ち続けます!!アニメのマルソーの場面めっちゃ好きでしてこの小説はギルド戦で終わりにするという感じでしょうか🤔 (1月28日 10時) (レス) @page34 id: e12076433d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年8月18日 19時