五十二話 ページ11
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____…あと一応まだ抱き合った儘だからさ、あの…中原君の声(CV:谷〇紀章)が耳元でダイレクトに来てさ……ごめん察して。
取り敢えず滅茶苦茶イケボが飛んできてるって思って。想像出来なかったらイヤホン付けてシチュボ流して。
「中也」
べりっ。
却説、其の状況も治によって壊され、私と中原君との間に距離が出来た。
デジャヴ。
「…………。中也なんて、Aに身長負けてる癖に」
「あ"ぁ!?」
「あぁ……」
治が口を挟む。
而も、彼の地雷である身長についての。
…… 確かに私は百六十三糎なので中原君より少し高いが、殆ど誤差のようなものだろう。
治に威嚇し出した中原君を横目に、治の方に移動する。
すると私を隠す様に治が前に出た。本当嫌いだね中原君の事。
「話を戻すけれど、私がこうして救助されたと伝えてあげてもいいよ?」
「其れを信じろってのか」
「私はこういう取引で嘘はつかない。知ってると思うけど」
話の軌道が戻る。良かった。
時々中原君の視線が飛んでくるので見つめ返したりしつつ、森さんの存在を思い出す。
芥川君は黙って呉れていたのだろうけど、中原君は幹部だ。
報告しなければならないだろう、私が生きていることを。
面倒だな……普通に厭だな森さんに目付けられるの…。
「違う違う!何か忘れてない?」
遠い目をしていると、話は纏まったらしい。治が中原君を煽っていた。
其れに対し中原君は背を向けたまま震えている。
名シーンが来るぞ、スマホスマホ……。
軈て腹を括ったのか、膝がきゅっと曲がり、内股の状態で彼が振り返った。可愛い。
そして胸の前で握っていた両手の内、右手をビシッと此方に突き出した。プリ〇ュアかな??可愛い。
「……_____二度目はなくってよ!!」
_____私達は爆笑した。
笑い転げる治を置いて、私も笑い乍らだが、彼に近づく。
「じゃ、またね。…__中也」
「!!……おう、またな!」
私が"またね"と云ったからか、名前で呼んだからか。はたまた、両方か。
私の言葉を聞いた途端、恨めしそうに治を見ていたのに一気に花が咲いた様に笑った中也。
きゅん。
__私の
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Lara - 今日初めて見つけたんですけど好きすぎて一気に全話読んじゃいました!更新も気長に待っときまーす! (5月10日 21時) (レス) @page34 id: f21b034dc4 (このIDを非表示/違反報告)
ルウ(プロフ) - ウゥ……き、気長に待ってますよぉぉッ! (2月21日 19時) (レス) id: e1051b8db4 (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - 又、ツイステは私もクルーウェル先生が大好きなのでそう言って貰えてとっても嬉しかったです。これからもずっと、よんこいちさんの活動を応援しております。2回にわたり長々と失礼しました。 (2月4日 12時) (レス) id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
m(プロフ) - コメント失礼します。よんこいちさん、更新についてきちんと伝えて下さりありがとうございます。私は、作者さんが使命感などのザワザワとした気持ちを持った状態でいられることは、私も経験があるので不安です。できればふわっとした気持ちで楽に過ごして欲しいです。 (2月4日 12時) (レス) @page34 id: 87bc4141db (このIDを非表示/違反報告)
トッテン - 作者からを読ませていただきました!私も中々手が進まない時よくあって気持ちめっちゃわかります…。この作品大好きなので何年でも待ち続けます!!アニメのマルソーの場面めっちゃ好きでしてこの小説はギルド戦で終わりにするという感じでしょうか🤔 (1月28日 10時) (レス) @page34 id: e12076433d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:よんこいち | 作成日時:2023年8月18日 19時