炎柱の心残り【鬼滅の刃】 (ページ20)

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(ＮＯside)

花波「っと。とりあえず着いたー！けど…。どーしよーなぁー…。」

花波は煉獄を自宅に連れ帰るために、なんと煉獄を担いでいた。

男性の平均体重でも70㎏は軽く超えているはずなのに、担いでいた。

しかも、息一つ切らさぬまま。

通りすがった人は、花波を見てギョッとしていた。

花波「とりあえず、寝かせるか！」

そう言って煉獄をベットの上に置き、一先ずお風呂に入ろうとしていた。

花波「ふあぁ…眠すぎる…。お風呂入らないでおこうかなぁ…？」

いや、明日も出勤なんだから、生徒の前で酒臭い体で授業をする訳にもいかない。

花波「やっぱはいろ。」

そこで、花波は思い出した。

花波「あ、そういや煉獄先生いたな…。お風呂どうしよ…。」

花波は、改めて煉獄の寝顔をまじまじと見つめた。

花波「綺麗、だな…。」

すべすべの肌に、ふわふわの髪の毛。更には長いまつ毛。

イケメンとはこういう人の事を言うのだろうと感じる程、顔が整っている。

花波「ちょっとだけ、髪触ってみようかな…。うん、ちょっとだけ。ちょっとだけだから。」

ゆっくりと、髪に触れる。

花波「あ、ふわふわ。なんか、猫触ってるみたい、ふふふ。」

でも、こんな事していいのかな、と花波の頭にふと浮かんできた。

花波「煉獄先生との前世は勝手に忘れてる癖に、こんなのうのうと触れちゃってていいのかな…。」

前世は、覚えてる。

だが、煉獄の記憶だけは何故かない。

宇随と最初に話している時、「記憶がない」と言った際に宇随はこれでもかと言う程驚いていた。

それに、「煉獄との記憶は」って…。

花波「もしかして、だけど…。

私、煉獄先生と『恋人』だったりはしてない…よね？」

その瞬間、頭がズキズキと痛み出した。

花波「っう、ぐ…ぁ…！？」
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(花波side)

数分休んだら、謎の頭痛は直ぐに治った。

『…何だったんだろ、あれ…。』

何だか、脳がグルグルしているような感覚だった。

後、

『私と煉獄先生は、鬼殺隊で柱だった…？』

突然頭が痛みだした時、ある光景が見えた。

私と煉獄先生が、鬼殺隊の隊服を着て話している所。

それから、私がお腹から血を流していて、煉獄先生に支えられている所。

見えたのはそれだけだった。

『…じゃ、じゃあ私と煉獄先生は鬼殺隊の同期で、多分鬼の攻撃で私は死んだって事ね…。』