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不器用な僕が一人で生きていくのなんて、どう考えたって無理だったんだ。
親に捨てられてからしばらくしてくると、毎日毎日同じ感じになってきた。
現実から目を背ける器用さもなくて、反論もせずに現実を見ていた。
過去を思い出しては苦しんだ。嫌なことだけが鮮明に浮かび上がってきて痛かった。
泣きたいときに限って泣けなかった。泣きたくないときに限って泣いていた。
周りが何かわからなくなった。自分すら何かわからなくなった。
ただ、親を待つことだけが、生きている理由になった。だから、ぐだぐだと親を待った。そんな生きている理由すらも、しばらくしてわからなくなった。
死だけが僕の近くにいた。死んじゃいたいな、とも思った。でも、自分で死を選ぶ勇気もなかった。
生きていることが苦しくて、でも死ねなかった。味方も誰もいなかった。
なんで死ねないのかと何度も考えた。死にたいと思うのに、いざ死のうとしたら怖くて仕方がないのはなぜなのか考えた。
答えに気づきたくなかった。
でも、苦しいのばっかじゃなかったよ。
願い事を考えてるときは、そんなに苦しくなかったから。
叶うはずないってわかってたけど。
……現実と過去を忘れてしまうほどに幸せになりたかった。
息ができなくなるほどに、幸せになりたいと願った。
ずっと、ずっと、最後死んじゃうときまでずっと、幸せになりたい。
幸せに生きたい。今まで苦しかったぶん、今まで痛かったぶん、幸せが欲しい。
生きていてよかったって思うくらい、死ななくてよかったって思うくらい、幸せになりたい。
そのときの僕の中にはもう、親と幸せと死しかなくってさ。
親を待ってる。幸せになりたい。死んじゃいたい。
その三つだけしか考えられない。それ以外に興味もない。
それが、今の僕だ。
作り上げてた僕じゃない、ぐだぐだしてる僕。
「いつか絶対に迎えに行くから、死んじゃダメだよ」って言われたから、ずっと待ってた。
待ってたのに、親はまだ来てくれない。
僕って誰にも愛されてないのかなって気づいたのは、悪魔さんを召喚してからだった。
どこまでも不器用な僕は、やっと幸せになれるんだって直前で願いごとを増やしちゃったってことだね。
幸せになれればそれでよかったのに。
愛されなくてもよかったのに。
愛されたい、愛されたかったって思いが、幸せになったと同時に膨らんで止まらなくなったんだ。
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こと(プロフ) - きのかつさん» ありがとうございます！ ２の更新頑張ります……笑 (2021年11月11日 7時) (
レス) id: 70c8834e49 (このIDを非表示/違反報告)
きのかつ - 面白いです!(◍•ᴗ•◍) がんばってください!! (2021年11月10日 22時) (レス) @page5 id: 5dc3329add (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - Reigaです！さん» わかりました！！ありがとうございます、頑張ります!!! (2021年4月26日 20時) (レス) id: 70c8834e49 (このIDを非表示/違反報告)
Reigaです！ - 一行一行開ければ見やすいかも (2021年4月25日 21時) (レス) id: 86c2fbfb14 (このIDを非表示/違反報告)
こと(プロフ) - ありがとうございますーー！！！めちゃくちゃ頑張ります！！！ (2021年4月19日 20時) (レス) id: 70c8834e49 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れり夢 | 作成日時：2021年4月16日 21時
