「それでも、好きです。」2【平野紫耀】

59 - 想いよ、伝われ ▽ sho side ページ9

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廉「なぁ、結局チケット渡せたん？」

神「渡したみたいだよ。」

廉「なら、明日来るんやな。」

岸「来るって誰が？」

廉「紫耀の好きな人。」





海人と茶番を繰り広げていると、俺のいないところで話が大きくなっていてびっくりした。





紫「おいおいおい、ちょっと！好きな人って･･･。」

神「好きな人でしょ？」

紫「いや、その、そうだけど。なんで、メンバー全員知ってんの？」

神「俺と海人は前から知ってるし。」

廉「俺は紫耀が最近やたらと機嫌良いもんやから、すぐ気付いた。」

岸「･･･え？俺、今初耳なんだけど。」





恥ずかしすぎて、穴があったら入りたい。





メンバー全員にバレてしまったとなると、それはそれで心強いのかもしれないけど、これから先、何かある度に絶対にからかわれるに違いないと悟った。





静かにひっそりとAちゃんのことを想うつもりだったのに、そんな願いは儚く散ってしまう。





岸「え、紫耀。好きな人いたんだ。」

海「すっごい可愛いんだよ。」

紫「あーもう恥ずいから、あんまりからかうなよ。」





一気に顔が熱くなる。





神「まぁ、温かく見守ってやろうよ。てか、海人。お前の弁当の方が美味しそうなんだけど？」





咄嗟に話を変えてくれたじんに救われた。





いつも気を利かせて色々手助けしてくれるじん。





じんと海人の弁当の取り合いに岸くんも巻き込まれ、騒いでいる横でその光景を眺めていると、廉が声を掛けてきた。





廉「チケット、良かったやん。」

紫「ああ。廉のおかげ。」

廉「ふふ、俺は何もしてへんわ。」

紫「廉が言ってくれなかったら、一般席なんて思いつかなかったし。」

廉「マネージャーが持ってたやつ、余ってて良かったな。」

紫「ギリだったけどな、はは。」

廉「明日頑張れよ、紫耀。」





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