78 - ハロウィンの魔法 ▼ you side ページ28
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その瞬間、
「･･･ん、」
唇に驚くほど柔らかな感触と温かさが伝わり、わたしは思わず口から息を漏らしてしまう。
綺麗なサラサラの金髪が微かに揺れて、唇が離れていく。
前髪がかかりそうなくらいの平野くんの目は、消えてしまいそうなくらい儚くて、切なくて。真っ直ぐにわたしを見つめてきたその視線に吸い込まれそうなほどだった。
紫「･･･ごめん、」
それから、自分が何をしてしまったのか気付いた平野くんは、小さくそう呟くと、焦るように瞬きをしながら気まずさのあまり俯いた。
「平野くん･･･。」
そんな平野くんの表情に、背中から肩に力が入ってしまう。
紫「俺、何してんだか･･･。」
視線を逸らしたままの平野くんに堪らなくなって、気付けば、重なった指先をぎゅっと握りしめていた。
紫「･･･Aちゃん？」
掠れた声で名前を呼ばれたけど、耳からすっと通り抜けていく。今度はわたしから平野くんのそのぷっくりした唇に自分の唇を重ねた。
鼻にかかった吐息が甘い。
驚いた顔をしていたのに、すぐに穏やかな表情に変わった平野くんが、ぼんやりとした視界の中に映る。
「ごめんだなんて言わないで･･･。」
紫「でも、」
「わたしもしちゃったから、お互い様。」
急に恥ずかしさが込み上げて、耳を熱くしながらぼそぼそとそんな言葉を口にした。
ぎゅっと小さく握りしめた平野くんの指先がするするとわたしの指に絡んで、そっと引き寄せられ、柔らかく抱き締められる。
平野くんの匂い、平野くんの体温。
全部全部、とろけてしまいそうで、酔いしれる。
紫「･･･Aちゃん。」
耳元で囁かれた二度目の呼び掛けは、通り抜けていくことなく、甘ったるい余韻として全身に響き渡った。
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Aさん、お久しぶりです！
作者の mugi です ☺︎
この度、お気に入り数が1100人を突破しました！
いつも作品を読んでくださってありがとうございます♪
今年の9月から書き始めたこの作品ですが、
Aさんをはじめとする沢山の読者の皆様に読んでいただけて大変光栄です。
来年もどうぞよろしくお願いいたします！
Aさん、良いお年をお過ごしください ☺︎
2021.12.31
by mugi
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mugi(プロフ) - キンプリさん» キンプリさん、はじめまして！すみません、コメントいただいたことに今気付きました（泣）オススメ欄からご覧いただき、とても嬉しいです〜！☺︎ 最高なんて言葉に照れました（´-`）.｡oO ありがとうございます！またコメント是非お待ちしてます！ (2022年5月6日 11時) (
レス) id: a81b354234 (このIDを非表示/違反報告)
キンプリ(プロフ) - こんばんは。はじめまして。夜遅くにコメント失礼します。このお話がおすすめに出てきて、最初読んでみたら本当に面白すぎてハマりました!!一気に今アップされてるところまで全部読ませてもらいました！主さん、最高すぎです！これからも、更新楽しみにしています。 (2022年3月31日 22時) (レス) @page45 id: c3894689ba (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - 探偵 コーヒー珈琲（珈琲百円）さん» コーヒー珈琲さん、はじめまして！更新がかなり遅くなってしまい、ごめんなさい（ ; ; ）コメントとっても励みになります！少しずつ更新して行くのでどうぞよろしくお願いします ♪ コーヒー珈琲さんは平野くん派ですか？永瀬くん派ですか？☺︎ (2022年3月31日 11時) (レス) @page44 id: a81b354234 (このIDを非表示/違反報告)
探偵 コーヒー珈琲（珈琲百円）(プロフ) - 最初の1話でとっても面白かったです！お気に入り失礼いたします！更新待ってます。 (2022年2月2日 22時) (レス) id: 237062e455 (このIDを非表示/違反報告)
さやか(プロフ) - mugiさん» こんにちは。ずっと仕事で見たらたくさんお話が更新されてて( ；∀；)ありがとうございます！癒されました〜｡:+((*´`))+:｡ (2022年1月5日 13時) (レス) id: e82f003a63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：mugi | 作成日時：2021年11月15日 21時
