「それでも、好きです。」1【平野紫耀】

46 - 急な来客者 ▽ sho side ページ46

《 sho side 》





＿＿＿＿ ♪ ♪ ♪





広いリビングにインターホンの音が鳴り響いた途端、緊張して固まる俺。





･･･と、じんと海人。





雑誌の撮影終わりに、本当に家に来たこの2人。





Aちゃんにどう説明すればいいのか分からなくて、結局事前に何も伝えられずにこの時を迎えてしまった。





紫「はい。Aちゃん？」

　『平野くん。』

紫「来てくれてありがと。今開けるね。」

　『うん、ありがとう。』

紫「･･･それと、その、急な来客者がいるけど、気にしないでね。」

　『へ？』





インターホン越しのAちゃんとの会話を2人に聞かれて、無性に恥ずかしくなり慌てて切ってしまう。





神「え、Aちゃんって、平野くん呼びなの？」

紫「･･･うるさ。」

海「えーなんか可愛い。はは！」

紫「はいはい。」





適当にあしらうと、俺は玄関の方へ向かった。





神「って紫耀、どこ行くの？」

紫「どこって、迎えに行くんだよ。」





何も知らないAちゃんと " 急な来客者 " であるこの2人を会わせるのは、あまりにも心配で、Aちゃんが玄関に着く前になんとかこの状況を説明しようと試みる。





靴を履き、急いでエレベーターの方へ向かうと、ちょうど扉が開いてAちゃんが降りてくるところだった。





　「あ･･･。」

紫「Aちゃん。･･･久しぶり。」

　「平野くん。」





最後に会った日から3日くらいしか経ってないのに。





どうしてこうやって好きな人と話す時はいつも新鮮に感じるんだか。





ドキドキと心音がうるさく鳴る中で、はっと我に返ったように俺は口を開く。





紫「ごめん、Aちゃん。今、俺の家に人がいて･･･。」

　「あ、大丈夫！わたしはこの前のお礼を平野くんに渡せればいいって思ってたから。ここで全然大丈夫だか･･･。」

紫「いや、ごめん！一緒に来て欲しいんだ。」

　「へっ？･･･え？」

紫「･･･俺もこんな展開になるとは思ってなくて。Aちゃんごめん、本当に申し訳ない。2人がどうしてもAちゃんに会いたいって言ってて･･･。」

　「え、待って。どういうこと？」





当然のことながら、同様してしまっているAちゃんの前で懸命に説明をしてみせる。





　「･･･2人って？」

紫「･･･メンバー。俺らキンプリの。」

　「･･･ええっ？！！」





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