33 - ふたりきり ▽ sho side ページ33
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そんなAちゃんの笑い声に少しだけ緊張が解れて、
ふと時計に目をやると、時刻はもう深夜の2時。
紫「・・・あ、もうこんな時間。」
「本当だ。」
俺の声に続いて、Aちゃんも時計を見て呟く。
紫「・・・先にシャワーどうぞ。」
「えっ、でも、」
「平野くんも疲れてるから。」と言って、遠慮するAちゃん。
でも、俺自身のことはどうでもよくて、遠慮するAちゃんの気持ちを押し切り、浴室まで案内しようと座ってた椅子から立ち上がる。
と同時に、
「平野くん、わたし・・・。」
紫「・・・うん?」
俯いて、躊躇しながら何かを言おうとするAちゃん。
気まずそうに目を泳がせて、何かを言いづらそうにしているその姿を見て、ドキッと心臓が飛び跳ねた。
あーもう、
・・・落ち着け自分。
「その、・・・お泊まりの用意とか持ってなくて・・・。」
困惑したような表情と、その小さな口から辿々しく言葉が発せられる。
紫「大丈夫。化粧水だったり、歯ブラシもあるし。あ、部屋着は俺のでよかったらなんだけど・・・。」
「・・・迷惑じゃない?やっぱり帰った方が・・・。」
紫「迷惑だなんてこれっぽっちも思ってないよ。むしろ、こんな時間に一人で帰るって言うAちゃんが心配だよ。」
俺が勝手に心配して、どうしても一人で帰したくなかったから、半ば強引に連れてきちゃったのに。
Aちゃんから " 迷惑 " という言葉が出てきて、気を遣って欲しくなくて、必死に伝えた。
「・・・平野くん、ありがとう。」
紫「でも、俺の部屋着、たぶんめっちゃデカい。Aちゃんミニサイズだから。」
「ふふ、ミニサイズ?わたしそこまでちっちゃくないよ?平野くんってほんと、ふふ、面白いね。」
困惑したような表情から一変。
Aちゃんが微笑んでくれて、俺はホッとした。
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mugi(プロフ) - 友梨さん» 友梨さん〜〜!お久しぶりです\(^ω^)/ 1作ではストーリーが収まりきらず、シーズン2に突入となってしまいました!(笑)今度、番外編だったりも同時進行で書き進められたらなって思ってます!いつも友梨さんのコメントに励まされてます♪☺︎ (2021年11月18日 9時) (レス) id: 3ab6681bec (このIDを非表示/違反報告)
友梨(プロフ) - mugiさん、こんにちは!シーズン1、作成お疲れ様です!いつも更新を楽しみに読ませていただいています。いつもキュンキュンさせてもらってます(^^)シーズン2も、陰ながら応援しています!頑張ってください!! (2021年11月16日 7時) (レス) @page50 id: 88efaf7a8d (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - つかささん» つかささん、はじめまして!コメントありがとうございます!お互い不器用でなかなか発展しない2人の関係に、作者も「頑張れ!平野!」とつい応援してしまっています(´-ω-`)(笑)末長くお付き合いくださると嬉しいです!☺︎ (2021年11月11日 15時) (レス) id: 3ab6681bec (このIDを非表示/違反報告)
つかさ(プロフ) - リアル設定に、読み初めからワクワクさせてもらってます!しかしなかなかストーリーが展開しなくてこれはロングストーリーになりそうな予感??!楽しみにしています! (2021年11月11日 15時) (レス) id: 2661138e77 (このIDを非表示/違反報告)
mugi(プロフ) - mさん» mさん、更新遅くてすみません( ; ; )やっとメンバーとの初対面ですね〜!平野くんもやっと好きって気付いたみたいで、作者はひと安心です(´-ω-`)(笑)もうすぐシリーズ2となり、ドキドキ展開もいっぱい出てくると思うので楽しみにしててください! (2021年11月10日 0時) (レス) @page46 id: 3ab6681bec (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:mugi | 作成日時:2021年9月28日 15時