「それでも、好きです。」1【平野紫耀】

23 - 俺は俺らしく ▽ sho side ページ23

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＿＿＿＿ ガチャ





神「まじで寝起きじゃん。」





言ったじゃん。





インターホンが鳴り、ドアを開けた途端、俺の眠たそうな顔を見て発するじんの第一声。





家に招き入れると、俺は急いでシャワーを浴びに浴室へ向かう。





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シャワーを浴び終えると、濡れた髪をタオルで拭きながら、キッチンへ向かい、さっき飲んでいたミネラルウォーターの残りをごくごくと飲み干す。





神「急がなくてもよかったのに。」

紫「待たせたら悪いし。」





リビングのソファでスマホを弄っていたじんが、シャワーから戻ってきた俺に気付いて声をかけてきた。





紫「最近どうなの？この前、地方にロケ行ってたよな？」

神「あーうん。番組の企画で行ったよ。」

紫「じんも何かと忙しそうだからなぁ。つか、最近みんな忙しそうだし、オフの日も全然合わなくなってきたよな。」

神「いや、でも今日、海人もオフだったから誘ったんだけどさ。残念、予定ありっぽい。」





グループでの活動はもちろん、個人としてレギュラー番組を持つメンバーもいれば、ドラマの撮影漬けの毎日を送るメンバーもいた。





デビューした頃に比べて、個人での仕事も圧倒的に増えたなと感じる。





神「紫耀は？最近どうなの？」

紫「まぁ、ご覧の通り。忙しいけど、忙しいを理由に色々できなくなるのは嫌かなって感じ。」

神「そっか。･･･あーあ。あっという間に、俺らの今年の夏も終わるんだろうなぁ。」





じんの言う通り。





目まぐるしく過ぎる日々に、ちょっと嫌気がさした。





神「そういえばさ、聞きたかったんだけど、」

紫「ん？」

神「あれから連絡って、取ってるの？」





何かを思い出したかのように聞かれ、すぐにAちゃんのことだと分かった。





･･･実は、後押ししてくれたあの日以来、仕事が被ることもなくて、じんにその後を一切報告をしていなかった。





唐突に聞かれて恥ずかしくなった俺は、とぼけたように返してしまう。





紫「･･･あれからって？」

神「Aちゃんのことだよ。」





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