「それでも、好きです。」1【平野紫耀】

22 - 俺は俺らしく ▽ sho side ページ22

《 sho side 》





変な夢を見た。





勢いよく目が覚めて、ふと、ベッドサイドの時計を見ると、針は10時半を指そうとしていた。




久しぶりの休日に、のんびりした朝。





･･･を迎えるはずだったのに、超最悪な寝起き。





おまけに、額に汗まで掻いている。





俺がこうなってるのは、





･･･夢にAちゃんが出てきたせい。





なんでだろうか。





仰向けになって寝室の天井を見ながら、" どうして君だったんだろう " って考えた。





内容までは覚えてなくて、もやもやとした感情だけが取り残されてる感覚。





紫「･･･起きよ。」





重たい体を起こして、ボサボサな髪の毛のままキッチンへ向かった。





冷たいミネラルウォーターが、夢に魘されて渇いた喉に冷たく染みる。





＿＿＿＿ ♪ ♪ ♪





紫「･･･びびった。」





キッチンカウンターに置いたスマホから、いきなり大音量で着信音が流れ、驚きのあまり、グラスを落としそうになった。





〈 着信 : 神宮寺 〉





紫「･･･ふぁい。」

神『え、紫耀？寝ぼけてる？』

紫「いや、あくびが。」

神『寝ぼけてる？』

紫「寝ぼけてるというか、今起きたというか。」

神『はは、寝起きね。今日オフでしょ？ドライブ行かない？』





特にやることもなく家で過ごそうとしてたけど、じんのドライブの誘いも、まぁ悪くないなって思った。





紫「いいけど、何時？俺、シャワーしたくて。」

神『･･･紫耀、ごめん。』

紫「え？」

神『紫耀なら絶対ドライブ行くって言うだろうなって思ってさ。･･･あと3分くらいで紫耀の家着きます！』

紫「･･･はっ？もう俺ん家向かってんの？」

神『はは、そゆこと！まぁ、シャワーしてる間、家で待たせて。』





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