さようなら、胡蝶さん。

女装事件 ページ6

視点なし


さなえ「………………。」


無言で固まるさなえの前には女装させられた炭治郎、善逸、伊之助がいた。


不細工。その言葉がよく似合う。


さなえ「宇髄さん………。この三人、不細工すぎて売れませんよ。」


はっきりと不細工と言うさなえ。


宇髄「だよな。派手に不細工すぎて売れねぇよな。」


それはあんたが下手くそな化粧を俺たちにしたからだろうが！！と善逸は宇髄を殴りたくなった。


さなえ「あまりの不細工さに吐き気を催してきます。」


炭治郎「……そんなに、不細工、なのか？」


炭治郎はショックを受け、しょんぼりと肩を落とす。


さなえ「不細工すぎる。はい、鏡。」


自分の姿見てみなよ。とさなえは手鏡を渡す。


炭治郎「…………。」


これは、本当に俺なのか？と眼を見張る炭治郎。


さなえ「ね？不細工でしょ？」


呆れたような、面白がっているような表情で言うさなえ。


宇髄「もし売れないやつがいたら、さなえも潜入するか。」


そんなことを言う宇髄にさなえは目を剥いて


さなえ「はい！？女の子を遊女として潜入させる！？宇髄さんは正気ですか！？」


炭治郎はさなえの言葉を聞き、疑問に思った。


炭治郎「男の子ならいいのか？」


そもそも、男は遊女として潜入しない！と善逸は思う。


さなえ「君たちみたいに不細工なのは花魁になれない！！」


善逸「………さなえちゃん！さっきから不細工、不細工、酷いよ！？」


善逸の叫びにさなえは真顔で事実じゃん！と返す。




四人がこんなふうに騒いでいる間、伊之助はお菓子をバリバリと食べていて四人の会話を聞いていなかった。

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