胡蝶さん、私達は他人ですよ？

やる気 ページ11

善逸視点

今ね、炭治郎に全集中・常中ってやつを教えてもらってるんだけど………。

全然、出来ないんだよ！！

丁寧に教えてくれてんのにさ、俺も伊之助も出来ないんだよ！！

俺たちってホントに駄目だな……。

地道にコツコツするのが一番きつい。

努力するのは苦手なんだよ俺たち……。

柱の子は任務に行ってていないし。

ていうか場違いなこと考えるけど、俺柱の子の名前知らない………。

ヒョコ

！柱の子が急に出てきた！どこから出てきたの！？

さなえ「こんにちは。調子はどうですか？」

炭治郎「さなえ！う〜んなかなかうまく出来ないみたいだ………。」

申し訳無さそうに言う炭治郎。

そういえば、この子の名前さなえって言うんだ。

さなえ「そっかぁ〜。」

さなえ「とりあえず、炭治郎はこの2人に全集中・常中を教えて。私はここで観察するから。」

えっ？この子が教えてくれるんじゃないの？

さなえ「教えることもいい勉強になるよ、炭治郎。」

炭治郎「分かった！」

炭治郎「いいか、善逸、伊之助。肺を大きくするんだ！！こうだ！フーってやってがァァだ！」




さなえ「あっ！やっぱりいいよ。私が教える。」

？急にどうしたんだろう。

さなえ「まず、炭治郎が会得したのは全集中・常中。全集中の呼吸を四六時中やることにより身体能力が飛躍的に上がるものです。」

分かりやすく簡潔にまとめられた説明。

さなえ「まぁ、これは基本の技というか初歩的な技術なので出来て当然ですけれども、会得するには相当な努力が必要ですけれどね。」

？基本の技なんだ。えっ。俺たちは初歩的な技術が出来ないんだ。

心が……抉れる。

ポム。

柱の子は伊之助の肩に手を置いて続ける。

さなえ「まぁ、出来て当然ですけれど。仕方ないです、出来ないなら。」


さなえ「嘴平くんなら簡単かと思っていたのです
が、出来ないんですか〜？出来て当然ですけれど。」

ポム、ポム。

伊之助の肩を軽く叩く柱の子。

さなえ「しょうがない、しょうがない。」

伊之助「はァーん！！出来てやるっつーの当然に！！舐めんじゃねーよ！！」

すごい。へこんで、やる気が失せていた伊之助を一瞬でやる気を出させた。

パシッ。

えっ？えっ？俺の手を握る柱の子。

柔らかくて剣術をする女の子の手ではないみたいだ！

えっ、てか手が小さい！

さなえ「頑張って下さい！善逸くん！一番応援していますよ！！」

善逸くん……。一番、応援……。嬉しすぎる！！

善逸「はい〜！！」

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