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「僕、ジミンです。パク・ジミン。アナタの名前も教えてくれませんか?」

『…ん…と』



いつものお店の近くのコンビニで、グクがATMを使ってるときに店員さんに話しかけられてビックリした。
柔らかい目元、明るい髪色、ニコニコ笑うこの人は悪い人じゃなさそうなのに、急なことで言葉が詰まった。


『A、です』

JM「うん、苗字は?」

『チェ…です』

JM「チェ?本当に?」

『…ど、して?』


どうしてそこで疑われるのかが分からない。
さっきまでと同じようにニコニコ笑っているのに、よく、分からない。


JM「キミにはキムの方が似合うと思ったから」

『きむ…?』

JM「そう。キム・Aさん。ほら、ぴったりでしょ?」

『…そ…かな』



その呼び方と名前に、頭がズキンと痛くなって耳鳴りが襲ってきた。
気持ち悪い。吐きそう。


視界が揺れて天井が一瞬見えて。
衝撃が来る、と思って目を瞑ったけど、予想した衝撃は来なくて。



『…グク?』

「…違うよ。僕」

『ぁ、…てて』



怒った顔のテテがジミンという人を睨んでいた。


『テテ、…どしたの、ここ、で』

TH「…それはあとで話すよ。…ジミナ、Aに何言ったの?」

JM「何も。自己紹介して名前聞いただけだよ。そんなにいけないことだった?」

『けんか、いや。テテ、はなし、て』

TH「…僕と会うの嫌だった?」

『ちが、』
「A!」



半開きの財布を持ったグクの腕に包まれて。
吐きそう、とジェスチャーで伝えるとトイレまで抱えられた。

頭痛と眩暈で、胃袋が空っぽになった。



JK「ちょっと待ってて、お水買ってくる。…ぁ、ありがとうございます、…ヒョン」



すぐに渡された水で口をすすいで痛み止めの薬を飲むと、耳鳴りと頭痛はマシになった。



JK「…少し落ち着いた?」

『ん…だいじょぶ』

JK「今日は休もう。僕から話すから」

『…ダメ、行く。久々だし…さすがにクビになっちゃう』

JK「でもこのまま行っても余計に体調悪くなるでしょ?」



せめてユンギオッパだったら、少しだけ甘えて次にサービスするから、とゆっくり出来たけど。
今日は予約が入ってないから、飛び込みの客でどうなるかわからないし。

中断になったらそれこそクビになりかねない。


どうしようか、と思っていたら、後ろの方からテテの声が聞こえた。




「僕がAの時間を買うよ。はじめから終わりまで全部」




〜p.31→←〜p.29



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キムチゲル(プロフ) - #ピーチパイさん» ピーチパイさん、こちらでもありがとうございます!嬉しいです! (2022年9月20日 23時) (レス) id: eaa77fda60 (このIDを非表示/違反報告)
#ピーチパイ(プロフ) - 新作お待ちしてました。キムチゲルさん、好きな作者様なのでとても嬉しいです。応援してます! (2022年9月20日 16時) (レス) id: 45ed2b8755 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:キムチゲル | 作成日時:2022年9月20日 14時

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