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Aは放課後まで寝続けていて、痺れを切らしたのか先生が中の様子を伺うようにして入ってきた。
「間違いは、ないようですね？」
「…ありませんよ、そんなこと…」
僕の膝の上で眠るAの顔を怪訝そうに見て、ため息をついた先生は…あなたは全て知ってるの？と聞いてきた。
「今日、…何年ぶりかに、再会したんです」
「……そう」
「僕は、Aを守ります。…何があっても、誰が何を言っても、守ります」
「……その子が来てから2週間、私が聞いただけで5回以上は男子生徒を連れ込もうとしてる。担任からは保健室で隔離しろとまで言われたわ」
「…僕が、傍にいます。Aを隔離するなら、僕もここにいます」
Aの肩を無意識に掴んでいた。
ピクっと動いたAがゆっくりの目を開けて、僕の顔をぼーっと見つめて、…ふにゃりと笑った。
『んふふ、グクだぁ。夢じゃなかった』
「夢じゃないよ、これからはずっと傍にいる」
『なんかその言葉懐かしいなぁ。グクとは別のクラスでしょ？』
「…あれ、？A、聞こえるの？」
『んふふ、だから聞こえるときもあるんだってー。目以外は出たり引っ込んだりなんだよー』
出たり引っ込んだり…？
独特の表現に戸惑っていると、触ってるのもわかるよ、って僕の頬をAの両手が包み込んだ。
『痛いのもわかるよー。今はねぇ、首と肩が痛い、…あー、先生だぁ』
「あからさまに嫌な顔しないでくれる？明日からアナタはここで授業を受けるかもしれないのに」
『えー…そっかぁ、…でも先生、私がいたら邪魔なんじゃない？先生、私のこと嫌いでしょ？』
「…っ、アナタは…」
『？…違うの？女の人にはよく嫌われるからそーかと思ったんだけど』
Aは、すっと立ち上がってすぐにバランスを崩してそのまま床に座り込んだ。
「A、大丈夫！？ケガしてない！？」
『んー、平気だよー。こーゆうときにも痛いのわかんなくなればいいのになぁ、へへへ』
「手、掴まって、ほら」
『へへへ…うーん、……あの、先生ごめんなさい、施設の人に電話かけて欲しいです。子機を持ってきてくれたら話は私がします』
「A？」
「…もしかして、立てないの？」
『…へへへ、やっぱそーゆう申し送りはされてるんですね』
戸惑う僕を尻目に、先生はまたため息をついて電話の子機をAに渡して。
Aは迎えに来て欲しい、とだけ言って電話を切った。
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キムチゲル(プロフ) - ＃ピーチパイさん» ピーチパイさん、こちらでもありがとうございます！嬉しいです！ (2022年9月20日 23時) (
レス) id: eaa77fda60 (このIDを非表示/違反報告)
＃ピーチパイ(プロフ) - 新作お待ちしてました。キムチゲルさん、好きな作者様なのでとても嬉しいです。応援してます！ (2022年9月20日 16時) (レス) id: 45ed2b8755 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キムチゲル | 作成日時：2022年9月20日 14時
