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「あなた、その転校生の子と知り合い？」
「はい、昔からの、幼馴染、です」
『ねーねー、ここでするのー？先生に見られながらー？そーいう趣味はないんだけどなぁー』
「……校内でそういう行為があった場合は処分すると、言ってあったはずでしょう？施設に連絡しますよ？」
『ねぇー、さっきから何話してるのー？』
Aは保健室の中を見渡しながら、笑ったり首を傾げたり、先生の脅しにもキョトンとしていた。
「あぁ、そういう…なるほど。チョン・ジョングク」
「は、はい」
「くれぐれも間違いのないように。しばらくは立ち入り禁止の札をかけておきます。話が終わったら職員室に来なさい」
「わかり、ました…」
『あれ、先生は出てくの？じゃあやっぱり2人でするのー？でも私、なんか冷めちゃったなぁー。でもするなら付き合うよー』
「…A……」
キョトンとしてる真っ暗な目。
忘れちゃった？僕ら、赤ちゃんの頃から一緒にいたじゃない。
「僕だよ、ジョングク！Aとは小学校上がる前にサヨナラしちゃったけど、ずっと一緒に遊んでたじゃない！野球盤、マリオ、UNOなんてずっと2人で…！」
『……』
「夜ふかししてお菓子をつまみ食いしたり、2段ベッドで入れ替わったり、一緒に寝たり！他にも！」
『……』
「A、どうしちゃったの？今もあの施設にいるの？どうして、あんな、男と…それに…」
変わってしまったAに、悲しくて。
忘れられたことが、悔しくて。
言葉が続かなくて、ベッドに座るAの隣に腰を下ろした。
『……ジョン、グク？』
「お、思い出してくれた！？ぼく、」
『ひさーし、ぶり？』
サワサワと、僕の耳と髪を撫でる手が、懐かしかった。
僕らは悲しいことやつらいことがあると、こうしてお互いの耳や髪を撫でて慰め合っていた。
感情が込み上げて、視界が歪む。
困ったようにしながら笑う顔も、泣きそうになると下を向く僕の顔を覗き込む癖も、懐かしくて、懐かしくて…。
ポロ、と頬に落ちた涙を、Aはペロリと舐めて、そのまま僕の唇にもチュッとキスした。
初めての、Aとのキスだった。
『へへへ。グク、一緒に寝よ。グクを感じたいんだぁー』
「っ、その、ダメだよ、僕たちはそんな…、それに先生も、」
慌てる僕とは正反対に、Aは僕にぎゅーっと抱きついてきて、そのままベッドに寝転がるよう僕の制服を引っ張った。
「っ、A！」
．
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キムチゲル(プロフ) - ＃ピーチパイさん» ピーチパイさん、こちらでもありがとうございます！嬉しいです！ (2022年9月20日 23時) (
レス) id: eaa77fda60 (このIDを非表示/違反報告)
＃ピーチパイ(プロフ) - 新作お待ちしてました。キムチゲルさん、好きな作者様なのでとても嬉しいです。応援してます！ (2022年9月20日 16時) (レス) id: 45ed2b8755 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キムチゲル | 作成日時：2022年9月20日 14時
