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Monster Tom ページ18

小さな野良猫みたいなのを拾った。猫と言っても耳ではなく変な角が生えている。普段拾って飼うなんてことはしないけど、弱っていて物珍しかったので拾ってしまった。ある程度大きくなったら野に放せば大丈夫だろう。そう思い育てた。月日を重ねてあんなに小さかった猫が大きくなり、とうとう野に放った。育てると愛着が湧くもので少し残念に思った

なんだか懐かしい過去を思い出した。あの猫はどこかで元気にしてるだろうか。そんなことを思ってると家のインターホンが鳴った。顔を出すと、そこには1人の男性が立っていた

「久しぶり、A。俺のこと覚えてるか?」

会って第一声がそれだったので不思議に思った。相手は自分のことを知っているみたいだけど全く分からない

「その様子だと分からないみたいだな…そうか。なら、この角に見覚えはないか?」

そう言って自身に生えている角を指さす。人間に生えてたら奇妙なそれは、彼が人外であることを示しているように感じた。気になっていたがこの人は…いや人ではない。そう思った瞬間に思い出した

「やっと思い出したか。ここまで来るの大変だったからな」

上がらせてくれ、と言って半分強引に家に入ってきた。外は雨が降っていたので、まあ仕方ない。彼の服はずぶ濡れだったので急いで自分の服を着せた。彼のサイズに合わず、少し小さかった。一旦落ち着くと、なぜここに来たのか聞いてみた

「なんでって…会いたくなったから?猫の恩返しならぬ、怪物の恩返しみたいな」

聞いてみると、あまり理由もなくここに来たみたいだった。気まぐれすぎてほんとに猫みたいだなと思ったけど、忘れてた。怪物だった。今更考えてみると、怪物を飼っていたというワードだけで物騒だなと思う

「冗談だよ。ほんとは俺だけのものにしに来たんだ」

一瞬意味が理解出来なくて、困っている自分を他所に彼はじりじりと距離を詰めてきた。終いには腕を引っ張られ優しく抱擁された

「俺のことを助けてくれた恩人のAが欲しくなってさ。…あ、これが恋ってやつか?」

にこやかに自分の想いを話す彼。あの時助けた怪物がまさか恋心を抱いて帰ってくるなんて、誰が予測できただろうか

「俺と番になろう、A。振ってもいいが、お前のことを喰う……かもな?」

最後の一言で怖気付いてしまった。やっぱり怪物は怖い

Vampire Matt→←Hero Edd



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設定タグ:Eddsworld , EW   
作品ジャンル:アニメ
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推しを推してけ(プロフ) - さとうみさんさん» さとうみさん!!いつも陰ながらEWの短編集読ませていただいてます…!羨ましいなんて光栄です(⑉・ ・⑉)ありがとうございます、頑張ります! (3月19日 19時) (レス) id: fba0c75805 (このIDを非表示/違反報告)
さとうみさん(プロフ) - 初めてのコメント失礼します、とても書き方が好みでさらさら読めます!両性向けはすごいですよ!わたくしには無理な芸当ですね、羨ましいです。これからも無理せずに頑張ってください! (3月19日 19時) (レス) id: 563e8e19e1 (このIDを非表示/違反報告)
推しを推してけ(プロフ) - あるまじき存在ではないアルマジロさん» ご期待に添えて良かったです(՞ ¨̮ ՞)こちらこそ素敵なリクエストを提供していただきありがとうございました! (3月9日 10時) (レス) id: fba0c75805 (このIDを非表示/違反報告)
あるまじき存在ではないアルマジロ - お待ちしてましたぁ〜! これだ、私が見たかったのはこれですッ!もう読んでいるうちに、夕日で照らされている二人と教室が目に浮かんできました!絶対あのTordって奴は、何かしら企んでるんですよねぇ〜 でも、それがいい! 書いて下さりありがとうございます! (3月9日 7時) (レス) @page14 id: d9deafb208 (このIDを非表示/違反報告)
推しを推してけ(プロフ) - あるまじき存在ではないアルマジロさん» とてもいいシチュエーションですね…提供ありがとうございます。今書いてるものを書き終わったら書こうと思います! (2月23日 3時) (レス) id: fba0c75805 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:推しを推してけ | 作成日時:2024年1月6日 21時

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