【Eddsworld】彼らとすごした日々

Sheriff Thompson ページ16

こちら盗賊団のA。色んなものを盗んでは逃げてを繰り返している歴とした盗賊。でも窃盗団のEduardoとは仲間ではない、寧ろライバルだ。今宵はこの町にあるお宝を盗もうと思う。真夜中は人が落ち着いている時間なので好機だろう

軽い足取りで目的地へ向かう。屋根裏へ跳び、自分しか知らない秘密の入口へ入ろうとしたその時

「おい、そこで何をしてるんだ」

誰かにバレてしまった。いや、見つかってしまうなんてよくある事なので上手く撒こう。一旦屋根から降り、逃走する。すると相手に感づかれ、こちらを追ってきた。足の速さから察するにおそらく男性だろう。角を使ったり、狭い道を通ったりと工夫したが、結局縄で縛られてしまった

「大人しくしろ。じゃなきゃ何をするか分からないぞ」

自分のことを捕まえた保安官らしき人は軽く脅してきた。片目には眼帯をしていて、周りからそこそこ慕われそうな見た目をしている。まさに正義のヒーローと言ったところか。「あんなとこで何をしていたんだ」など質問攻めされたが、黙秘を貫いた。相手に呆れられたが別に何とも思わない

「はあ……仕方ない。言わないアンタが悪いからな」

保安官はため息をつくと縛っていた縄をキツく締め始めた。さすがに苦しくなってきて焦って白状する、と言うと緩めてくれた

「最初から言えば良かった話だ」

そう言い嘲笑された。盗みを働こうとした、と正直に言い今までの経緯も話した。この人は聞き上手なのか、話す予定がなかったことも全て話してしまった。保安官恐るべし

「ふむ、なるほど」

言い切ると保安官は縄を解いてくれた。なぜか分からないが逃がしてくれるみたいだった。浮かれていると、最後に保安官はこんなことを言った

「アンタがそんなことをやる人だったなんて、今まで見てきて思わなかったな。今回は見逃してやるが次は覚悟しとけよ、A」

そう言い残し去っていった

ふと思った。まだ名も名乗ってないし、今日初めて知り合ったのにどうしてあの保安官は自分の名前を知っていたのか、と

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