White sugar Black coffee (ページ33)

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#店長とのおでかけページ33

JH「ねえ、Aさん」

いつも通り、仕事の休憩とか言って自分家かのようにカフェでくつろぐジョンハンさんを軽くあしらっていたら

店長がちょっとした買い出しに出かけたタイミングで、ジョンハンさんが突然体を起こし私の名前を呼んだ。

『はい、なんでしょう？』

店長が出る前に”ジョンハンに冷蔵庫にあるもので適当にお昼作っといてくれない？”と頼まれた為に仕方なくキャベツを切っていたところ。

JH「Aさんってさ、月火水木金バイトだよね？」

『…？はい』

突然何を言ってくるのかと思いきや、そんな奇妙なことを聞いてきた。

JH「じゃあ、休みの日は何してるの？」

続けて質問を重ねるジョンハンさんに私は”レポートの提出とか、買い物とかですかね”と単純に答えた。

するとジョンハンさんは少し嫌な予感がする表情で「もしかして、Aさんずっと動いてないと落ち着かないタイプ？」と言ってきた。

『……まぁはい。』

もう既にこの時点で何が言いたいのか分からなくて、また変なこと言われた瞬間にこの千切りキャベツのまま出してやろうと思ってたのだが

JH「じゃあ、たまには出かけたら？
シュアと」

・・・シュアと？

『あ、これ昼ごはんです』

JH「ヤー、そのままでも全然食べるけどもっとなんか工夫してよ〜。」

『変な事言うんで』

だいぶ細く切ったキャベツを手づかみで前に差し出すと、苦笑いでそう返された。

『なんでそこに店長が出てくるんですか』

仕方なくまな板の方にそのキャベツ戻して、温めていたパンにそれと残り物のカツを乗せる。

JH「だって、2人ともずーーっと動いてるし、休みなさそうじゃん」

『このバイトが休憩みたいなもんですよ』

JH「なにそれ、仕事に手抜いてんの？」

『誰が言ってるんですか？』

JH「……まぁ、それはともかく」

なかなか微妙な空気が流れたところで、
バツが悪そうに目を逸らしたジョンハンさんにそれを塗り替えられてしまった。

JH「とりあえずこれ！あげるから2人で映画行ってきて」

長く長く引き伸ばされた話とは裏腹に、容易にポケットから出した綺麗なチケット二枚。

『……え、なんで。』

ふと声に出たそんな言葉。

私たちに休暇を与えたいがために二人分のチケットを購入したって感じには到底思えないのだが。

JH「…たまには休むのも大事」
”要らなくなったから適当に押し付けてるだけじゃ”なんていうことをいいかけた時に、遮られる。

それ以上は聞くなと言うような目で押し付けられたソレを、とりあえず受け取ってみたはものの。