White sugar Black coffee (ページ2)

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超甘党である。ページ2

冒頭でも言った通り、うちの店長は

「おはようAちゃん。」

『おはようございます店長。……ってそれ、』

「んー？朝ごはん。ここ来る前に食べ忘れちゃって。Aちゃんもどう？」

『ああいや私は大丈夫です。』

朝イチにチョコドリンクと、シュガーバタートーストを食べるような超絶甘党である。

それの真逆で、私は甘い物が苦手だ。

「美味しいなあ、お昼もこれにしようかな」

『……飽きません？』

「飽きません。」

よく店長は柔らかい笑顔で自分が食べているものを私に勧めてくれるが

彼の食べているものは普通の人でさえ遠慮がちになるようなものばかりで、
私からすると白目剥くもの。

まぁ、幸せそうに砂糖が絡んだ食べ物を頬張る彼を見る分には、皆幸せであるのでそこは気にしないが。

・

『甘い物が好きなのは、ずっと前からですか？』

でもこういう様な方に、女性が1度は聞いてしまう事があると思う。

「ん～。甘い物～？ ……うん。そうだね。きっと」

チョコドリンクをふーっとしてから少しだけ味わって、考えるようにして頷いた店長。

『……甘い物ばかり食べていてその体型で、すごく羨ましがられたりしません？』

そう、店長は毎日そんな感じなのに、スラッとしていてスタイルが良い。

いつもふわふわしているようで、いたずら好きな店長を褒めるには少し抵抗があるが。

「あはは！、どうかな～？気にしたことないや笑」

思うがままに生きよう～

そうまたトーストを頬張る彼は、多分身も心も糖分でトロトロに溶けているんだろう。

それに私はそうですね、と店長が座る前の席に着いて、自分で淹れたブラックコーヒーを机に置いた。

『……糖尿病、気をつけてくださいね。』

そして湯気が立つそのコーヒーの匂いが、彼の鼻をかすめた時

ふわりと微笑まれて、”ありがとう”と返された。

……それのせいで、こっちが糖尿病になりそうだ。

砂糖なんて入れてないはずなのに、コーヒーがすごく甘く感じる。

彼の存在自体が、砂糖のように甘いのは

.

「その時はAちゃん、介護してくれる？」

『……何言ってるんですか。笑もう』

「本当だよ～？笑」

きっと、彼が毎日糖分を摂取してるからか

『店長、道連れになったら私面倒見切れないと思うんですけど？』

「……バレた？、ふふ」

本当に知らないうちに、私のマグカップにスティックシュガーを入れているか……！