2人の距離に倒れたラムネ ページ29
言い終えるその言葉を、伝える前に
無性に恥ずかしいから、誰かにこの言葉をかき消して欲しくなってしまって
わざと、花火にこの言葉を持って行かせるために 小さく呟いた
ウォヌ君の透き通った目を避けるように俯いた私
そんな私にある言葉をふりかけてきたのは、ウォヌ君だった
.
「逆に、Aさんはいいね。
何でも似合う」
花火を背景にして、ウォヌくんの姿が影になっているだけで
その花火に溶け込んで 燃えちゃいたいぐらい夏の終わりがお似合いなのに
私の不器用な言葉をしっかり受け止めて、悪戯に笑った口角と より可愛く細められた目が私をダメにする
.
,
『…私、春生まれなのに』
「関係、ある？笑」
これまた小さく咲かせた言葉も ウォヌ君は逃がそうとしてくれない
その上、さっきまで二人の間にいた瓶ラムネの居場所を、ウォヌ君は意地悪に破壊して私に詰め寄ってきた
カタリ、とウォヌ君の残りわずかだったラムネが倒れて、少しだけ中身が零れては段差で滴る
そんな一部始終が少しばかり遅く見えていたら
いつの間にか私が座っているところの後ろに片手をついて 私を覗き込むように笑っているウォヌ君がすぐ近くに居た
『……わっ、何、近い』
「いや、よく見えないなと思って」
『…私、花火じゃない、、よ？』
「それぐらい俺も知ってる。」
誰かに押されてしまえばすぐ、口と口がくっついてしまいそうな距離
花火同士だって、ちょっとした距離は保ててるんだよ。
……それなのに、私達、今何してるの？
『…コンタクトしてきたって言ってた』
「…見えるのと、見たいのとじゃ話が違う」
なんでそう、簡単に恥ずかしい言葉が言えちゃうんだろう
ウォヌ君だって、恥ずかしがり屋なんじゃなかったの？
私の方がよっぽど こういう時に緊張だなんてしなかったはずなのに
そうグルグル頭の中で考えていると
顔を傾けて なんとも言えない表情でこちらをずっと眺めてくるウォヌ君に思考を遮られた
ずっとみてると少しだけ目にかかった黒髪が気になって
無意識にその髪の毛手を伸ばして人差し指でよけたら
そのまま地面に着いていない反対の手で 優しくそのよけた手を引かれた
その瞬間に、体制を崩してウォヌ君の方へと運ばれてしまう私の上半身
視野いっぱいに彼が広がった後、最後に見えたのは
悪いことをして、バレるのを心待ちにしている少年のような 本当にいたずらっ子な顔をした、ウォヌ君の表情だった。
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月紗?(プロフ) - レモンサイダーさん、何度もありがとうございます本当に嬉しいです…😢💞 了解致しました‼️現在更新をしている作品を終えたら、新しく作らせていただきたいと思います🤭💕ありがとうございます🙇♀️✨ (2月4日 17時) (
レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンサイダー(プロフ) - 好きすぎて、何度目かわからないですが、また読みにきてしまいました🫣 続編ほしいです🥺🥺 (2月4日 14時) (レス) @page50 id: 194f03e581 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - レモンサイダーさん» ご拝読して下さりありがとうございました。そんな事を言って頂ける様な作品を作れた事、すごく光栄に思います…ありがとうございます😢💞まだ残り14話ほどございますので、これから書かせて頂く番外編等を宜しければ…！😭♥️ (10月23日 23時) (レス) @page36 id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンサイダー(プロフ) - あまりにも好きすぎる、終わらないで〜😭 (10月23日 22時) (レス) @page36 id: 194f03e581 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - 肉豆腐さん» こちらこそ全力で応援しております……‼️😢💘 (10月23日 19時) (レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月紗? | 作成日時：2023年9月16日 19時
