なんでだろうね ページ16
「その…二人で行くの?」
『うん。どう?』
「…両方ともああいうとこ好きじゃないのに?」
『…うん。どう?』
「………なんで?」
ドコドコ、ステップを踏んで地面が揺れる音がする
オープンスクールだって、大会だって終わったけれど
まだ残って練習をしている人がいるみたい
ソハに頼まれて部室に行くのでさえ面倒だと言っていたくせに
ダンス部の部活が終わるタイミングを
いつも軽音部の部室に来る時の時間から逆算してまでここに来た事に 自分でもびっくりしている
最近は比較的学校に行くことも無くて 久しぶりに会った分周りに感じる静けさに押しつぶされるというか。
前で不思議そうにしているウォヌ君の髪もいつもよりだいぶと濡れていて 雑に分けられた前髪からは沢山踊ったんだななんてことが分かる
『…ソハの叔父さんが屋台やるみたいなんだけど……
その日にしか渡せないモノみたいなのがあるみたいで』
いつもだったらもっと上手い説明ができるはずなのに 何故かぎこちなくて思い通りに喋れない
……どうした私、ここまでわざわざ来たんだぞ。
『私が代わりに渡しに行かないと行けなくなって、それでー…』
.
.
「……あー、1人だと嫌ってこと、?」
『そう!、そういう事。 流石よく分かってるネ!』
もどかしい物を一瞬で壊すようにしてそう言ってくれたウォヌ君
それに安心して何故かグータッチを要求してしまったけど、案の定返ってくることは無かった。
……道ずれにしてやると思っていた事までバレてないといいけど。
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.
「……」
『……』
二人の間に急な空間ができる
たっている場所が建物の影になっているから 気が紛れるような鋭い日差しだってなくて
そのせいで黒色の眼鏡がより黒くみえて どうしようもないぐらいにそれが私を焦らす
……大丈夫、断られてもソハが詰むだけだから。
そう何度も頭の中で復唱しても、謎に変な汗が流れてきて
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「んー、まぁ、いいんじゃない?」
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『……え、ほんと……?!』
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答えはまだかと何度も同じことを続けていたら、そんな言葉が聞こえてきた
その瞬間に心の中にあった重りが一気になくなって 飛んでいく
「うん」
相変わらずな冷たいトーンだけど それが嬉しくてたまらない
『ありがとう〜、助かった………』
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ソハの言う通りだった、思ったよりすんなり受け入れてくれたよ…!
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「…その代わり
帰る人居ないから一緒に帰ろう」
『……え?』
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月紗?(プロフ) - レモンサイダーさん、何度もありがとうございます本当に嬉しいです…😢💞 了解致しました‼️現在更新をしている作品を終えたら、新しく作らせていただきたいと思います🤭💕ありがとうございます🙇♀️✨ (2月4日 17時) (レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンサイダー(プロフ) - 好きすぎて、何度目かわからないですが、また読みにきてしまいました🫣 続編ほしいです🥺🥺 (2月4日 14時) (レス) @page50 id: 194f03e581 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - レモンサイダーさん» ご拝読して下さりありがとうございました。そんな事を言って頂ける様な作品を作れた事、すごく光栄に思います…ありがとうございます😢💞まだ残り14話ほどございますので、これから書かせて頂く番外編等を宜しければ…!😭♥️ (10月23日 23時) (レス) @page36 id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンサイダー(プロフ) - あまりにも好きすぎる、終わらないで〜😭 (10月23日 22時) (レス) @page36 id: 194f03e581 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - 肉豆腐さん» こちらこそ全力で応援しております……‼️😢💘 (10月23日 19時) (レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:月紗? | 作成日時:2023年9月16日 19時