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「小学生の時はよく走り回ってたよ」
『嘘、休み時間ずっと本読んでるタイプだと思ってた』
「それは中学の時」
それから小さい時はどんな子供だったかなんて、在り来りな話をする
ウォヌ君の顔は、太陽のせいで暗くなってあまり見えないけれど
顔を顰めてでも覗けば、なんだかちょっと笑ってくれたような気がした。
「そっちはどんな感じだったの」
『私はずっと1人で遊んでたかな。人と喋れなくてさ』
「そうなの？ 友達多そうだけど」
『ううん。いつも1人で馬鹿なことして怒られてたよ』
頭に響くようなセミの鳴き声と、どこからか聞こえてくる風鈴の音色。
それに加えて、何度も目に焼き付けた駄菓子屋の外見
瞬きするだけで色んな昔の記憶が舞い戻ってくる
”例えば？”なんて言う低い声
……やっぱり、聞き覚えないから昔に会った記憶なんてないね。
『校庭の木に登って遊んだり、鍵かかってる屋上の扉こじ開けたりとか』
「…全然想像つかないわ」
暑苦しい風が吹く
私のスカートを揺らす
.
「こうやって高校生になって知り合う前から」
「似たような所で過ごしてたって考えると凄いよね」
そんな言葉を淡々というウォヌ君の口元は、変わらず血色が良くて
『……ね。 世間って狭いね』
ぼんやり呟きながらも放ったその言葉に 少しだけ秘密の気持ちを乗せてみた
似てるけど遠い所で、同じように育っても
17歳になって初めて出会うなら
これからも似たような人と逢えるのかもなんて思うけど
.
.
「……なに、？笑」
『え、あ、いやなんでもない』
ウォヌ君とは、もっと早くに出会いたかった
そう思ってしまった
無意識に顔を見つめすぎてたのか、困ったように笑われて
ハッとして顔を逸らすと、暑さにやられて消えてしまいそうになる
……なんでこんなに耳熱いんだろ。
『…やばい、早くしないといとこに怒られちゃう。』
それを誤魔化すかのようにベンチから立ち上がって、ポリ袋の手持ち部分をぎゅっと握って。
「うん、早く届けてあげて」
もう一度ウォヌ君の方を見れば 私が可愛いと褒めたあの笑顔で見られた。
それと共に、そのシーンだけすごく違和感があった気がした。
でもそれが何がかは分からなくて
そのままお互い背を向けて歩き出した。
.
.
『…そうだ、
……ウォヌ君！チョコ溶けてるよ！！』
少しだけ歩いた時に さっき見た記憶を思い出す
袋の中にちらりと見えた茶色のふにゃふにゃ
急いで振り返ってそう叫ぶと
驚いたような表情をして振り返るウォヌ君の眼鏡のフレームが、焦ったように反射して輝いた。
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月紗?(プロフ) - レモンサイダーさん、何度もありがとうございます本当に嬉しいです…😢💞 了解致しました‼️現在更新をしている作品を終えたら、新しく作らせていただきたいと思います🤭💕ありがとうございます🙇♀️✨ (2月4日 17時) (
レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンサイダー(プロフ) - 好きすぎて、何度目かわからないですが、また読みにきてしまいました🫣 続編ほしいです🥺🥺 (2月4日 14時) (レス) @page50 id: 194f03e581 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - レモンサイダーさん» ご拝読して下さりありがとうございました。そんな事を言って頂ける様な作品を作れた事、すごく光栄に思います…ありがとうございます😢💞まだ残り14話ほどございますので、これから書かせて頂く番外編等を宜しければ…！😭♥️ (10月23日 23時) (レス) @page36 id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
レモンサイダー(プロフ) - あまりにも好きすぎる、終わらないで〜😭 (10月23日 22時) (レス) @page36 id: 194f03e581 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - 肉豆腐さん» こちらこそ全力で応援しております……‼️😢💘 (10月23日 19時) (レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月紗? | 作成日時：2023年9月16日 19時
