溢れかえる思い出話 ページ25
『ジスさん…！これ、お皿なんですが…！』
「後で新聞紙に包めて詰めよう！…Aちゃんはこのお花持ってきて！」
『……あ、はい…！』
いつかの日曜日の朝。
本当は家で課題を終わらせたり、ぼんやり溜め込んだドラマでも見ながら朝ごはんを食べているはずの時間 私はジスさんと一緒に、沢山作られたダンボールを外のトラックへと運んでいた。
＿＿＿"…実はね、表の通りに空きができたんだ。ここよりも広いしお客さんもよく来てくれるとおもうんだけど…どうかな？"
ジスさんの恋人になってからしばらくしたある日 そんなことを伝えられた時はすごく驚いた。
私よりジスさんの方がこの場所に思い入れがありそうだったし、なんせネックレスを引きちぎられかけたあのl件があってからはほんとに客足が減ってしまったので もちろん頷いた。
キラキラと嬉しそうな顔をして、じゃあ今週末に引越ししよう！なんて言われた時にはそれ以上にびっくりしたけれど、今行かないといつ行くんだと言われては何も言わずにただ準備をして。
早速常連さんなんかに引越し先の案内のチラシと、これまで来てくれたお礼だといいちょっとした茶菓子を渡していた時はどんなにお人好しなんだと少し悩んだぐらい。
………以前まで来ていた何十人もの女性客(何も買わずに帰っていく人達)を追い返したのも、もしかしたらこれに近しいような方法だったりして、なんて考えると少し申し訳ない気もした。
「はぁ、後ちょっと〜！」
どんどんカフェの中のものが減っていく中、ジスさんはずっと私に軽いものしか運ばせてくれない。
今みたいに花だとか、お菓子がいっぱい入った段ボールだとか。
『ジスさん、私もそれ…』
「いいのいいの！ほら、まだあの置物残ってるよ〜」
『……はい。』
きっとこれはジスさんにとっての最大の配慮なんだろうけれど、重いものさえ運べないと見られているのでは なんて考えてしまう自分がいて少しばかり不服なところもありつつ。
クマの新作マフィンを出した時に、嬉しそうにしながら記念品だと言って買ってきたクマの置物を手に取って 段ボールへと仕舞った。
＿＿
「はあ〜、こんなに広かったっけなあ、ここって。」
ようやく一段落ついた時に 最後だからって2人で床に座りながら辺りを見渡す。
いつも温かくオレンジの光を放っていたここが、今ではすっからかんで外の光でしか見えなくなっているとなると寂しい気がする。
…私を店長に会わせてくれたのを始めとして、全部の出来事がここに詰まってるから。
なんだか別れを惜しむように 2人でしばらくそのまま思い出話なんかに花を咲かせてみた。
White sugar Black coffee→←甘さには勝てない。
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月紗?(プロフ) - なさん» まだまだ未熟な私の作品に関心を持ってくださって、好きだと言ってくださって本当にありがとうございます😭 (1月28日 14時) (
レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - なさん» 非常に勝手ではありますが、現在友達のみの公開で作っている作品はすべて準備中の作品でして、許可をさせて頂くと何度も書き直してしまったり通知で皆様にご迷惑をおかけしてしまう可能性が考えられるのでこのような形を取らせて頂いております。 (1月28日 14時) (レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
月紗?(プロフ) - なさん» ご拝読して下さりありがとうございます。現在友達申請の方を承っておらず 皆様のお気持ちにお答えする事が難しい状況であります。大変申し訳ございません…😢🙏 (1月28日 14時) (レス) id: d53eba97f9 (このIDを非表示/違反報告)
な(プロフ) - 甘くて穏やかなペースがジョシュアの人柄を表していて大好きな作品です！月紗様の作られた小説で友達限定のものを拝読したいと思い、友達申請させていただきました。難しければ許可していただかなくても大丈夫です、これからも楽しみにしています！ (1月28日 3時) (レス) id: b8691a6518 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月紗? | 作成日時：2023年8月6日 23時
