♪ ページ19
「なんで今日はそんなにふくれっ面な訳？」
『……別に何でも。』
次の日も気分は上がらなくて、ユラには病気疑われるし
放課後に音楽室に来てみたものの先生の顔を見れば倍で気持ちがぶり帰ってきてなんも喋れなくなった。
先生はそんな私を見て面白がるようにまじまじと痛いような変な視線を送ってくる。
いやまぁ、来たのは私なんだけどさ。
「具合悪ぃの？ 腹痛てぇの？ がーるずでいってやつ？」
『デリカシーもモラルもクソも無いっすね？！あぁ？！』
急に質問攻めしてきた先生につっかかれば、珍しく笑って顔を緩ませる先生。
誰が生理じゃこの野郎。
どっちかと言うとあんたのせいじゃ。
「そんだけはしゃげる気力あんなら安心だわ笑笑」
『ったく……』
こういう空間の時は、生徒と教師っていうことを忘れる。
先生の話す雰囲気も全部その関係性をぶち壊すから。
いやまぁ、そういうとこも好きなんだけど。
なんか、恋って変。
「なに、なんかあった？」
『いーや。なんもないですよほんとに』
「いつものノリと逆転してんぞ」
『女の子は皆そんなもんなんですぅ。』
「あれ、おま女だったの？」
『……いつか校長に言いつけてやる。』
「冗談じゃん笑笑」
私がうるさい時は払い除けるくせに、今の状況だったらいつもより意地悪になるユンギ先生の神経どこ。
勘違いするでしょ、んなもん。
いつも通り日当たりがいい席で、何故か私の前に座ってるユンギ先生をほっておいて頭を伏せる。
「こんなとこで寝たらほって閉じ込めるぞー」
『今日は校門閉まるの遅いからいいの、』
「起こせってか、」
『別に起こさなくてもいいです、……』
昨日泣いて寝れなかったからか、暖かい日差しと光で瞼が重くなる。
先生の落ち着く匂いが鼻を掠めて、それがもっと眠くなるし。
別に、もう構ってくれなくていいとか、思ってるけど。
本当は今あるこの匂いが無くなったら寂しくなるんだろうなって感じるし。
今日は素直になれない。
「……しゃーねぇな、」
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作者名：月紗? x他1人 | 作成日時：2021年4月18日 14時
