退屈な日々に別れを告げて【wrwrd!】 (ページ4)

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「…いたっ……。」

ズキズキとした頭の痛みに驚き、閉じていたまぶたを開く。

「お、起きたか。よく寝てたなあお前。」

頭をおさえながら、声のする方向を見るとそこには、金髪で、黒い軍服のようなものを身に着けた男性が立っていた。

「…え、ここどこですか…。というか何ですか……？」

フードをかぶった男性に、だき抱えられてどこかへ連れてかれていた、のは覚えている。辛うじて。

しかし、こんな高級そうなベッドに寝ていることも、目の前にいる男性が誰かも、自分が違う服を着ているということも…。

私には全く理解ができなかった。

「ここか？じきに分かるさ。ほら、部屋の外でお前の知ってる奴が待ってるからな。早く出てけ」

半ば強引にベッドから起こされ、部屋の外へと追い出される。

「えー…そんな…」

ぶつぶつと小声で言っていると、聞こえていたらしく

「全部外の奴に聞け、言っとくが俺は何も知らん。」

と言われてしまった。

部屋の外、すなわち廊下に出ると、金髪の男性が言っていた通りそこには私を連れてきた(?)フードをかぶった男性がいた。

知ってるというか何というか。

何か違う気もするけど、まあ確かに知っている人ではあるかな、と1人で考えを巡らせていると、男性と目が合う。

「お、おはよーさん。じゃあ行くで。挨拶してまわらんなん。」

「あ、挨拶……？」

相手の言っていることが分からず、そう問うと、フードの男性は不思議そうな顔をし、

「…ああ、そっか、グル氏から何も伝えられとらんのか！すまんすまん！」

と言った。

(ぐるし…。金髪の人はそういう名前なんだ)

1人で納得していると、フードの男性は慌てたように言葉に訂正を入れてきた。

「…あっ、違うで、グル氏って言うたけど、名前はグルッペン･フューラーやで。絶対今勘違いしたよな。」

勘違いしました、と笑いながら返事をすると、フードの男性は笑い返してきて、話をはじめた。