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会場に入るともう何人か座っていて、対局が始まる瞬間を今か今かと待っている空気が伝わる。
そんな中、機材の調整で対局の開始が遅れるというアナウンスが流れた。
「あそこに対局が映るの?」
「そうだよ。対局自体はこの建物の中の他の会場で行われるんだ」
『すごい、映画館みたい』
どこに座ろうかとキョロキョロしていると、少し前の席に見知った姿。
「お隣失礼します」
『竜崎さん、こんにちわ』
「えっ、なんでここに?」
見つけたのは天草さんの同僚である竜崎さん。
ココ最近私も夕也もお世話になっている刑事さんだ。
竜崎さんの隣に座る天草さんの隣に腰掛ける。私の横に夕也も座った。
「A将棋とか分かるの?」
『え?全然わかんないよ。なんで?』
「なんか、楽しそうだから」
ホールに声が響かないように夕也が私に顔を寄せて話しかけてくる。
私も夕也の方に顔を寄せて答える。
将棋については全く知らないけど、こういう場所で見たこともないからちょっとわくわくしている。
「うるさいわね。」
「何にも言ってないよ」
「視線がうるさい。どうせ私はにわかファンですよ」
「まぁ仲良くしようよ。勝つのは将子さまだけど」
「何言ってんの?」
夕也とは逆側の隣でやんやと言い合っている2人。この2人本当に仲良いのか悪いのか全然わかんない。
事件がある時は息ぴったりなのに。
「静かにしろよ。ていうかあんたら普通に楽しんでんじゃん」
私越しに2人を見る夕也は完全に呆れている。
「そんなことないよ。ちゃんと会場の様子は見てるって。関係者エリアへの出入口は運営側が厳しくチェックしていたし、会場内にも不審者は見当たらない」
不審者と聞いて私と夕也は目を合わせた。
恐らく、2人とも考えている人物は同じだ。この建物に入る時に見たポスターに映る高城歩さんをずっと撮り続けていた人。
夕也が会場を見渡す。私もそれに続いて見渡すと丁度入口付近にその人を見つけた。
『ねぇ夕也、あの人』
ちょんちょんと夕也の服を引っ張り私が声を掛ければ夕也もその人を見ていた。
その人は出入口に1番近い席についた。
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ひな(プロフ) - いつもお話更新ありがとうございます❤️🔥四鬼くんと夢主ちゃんはたから見たらカップルでしかないのに付き合ってないのがうずうずするので早く付き合って〜の気持ちです😍最終的には2人は付き合って欲しいなって思ってます! (9月27日 7時) (レス) @page13 id: be4e73e30e (このIDを非表示/違反報告)
KN - 続きが楽しみです。このまま四鬼くんとのいい感じの距離感が良いです。今の距離感が最高です。 (9月23日 11時) (レス) id: 2942423203 (このIDを非表示/違反報告)
Sa-ya(プロフ) - いつも楽しく拝読しています!ぜひ四鬼くんと主ちゃんをくっつけてイチャイチャさせてほしいです!これからも楽しみにしています! (9月18日 14時) (レス) @page5 id: 5b9ae89ac1 (このIDを非表示/違反報告)
肩幅(プロフ) - お話楽しく読まさせてもらってます!私愛され系が好きなので、ぜひ四鬼くんに守ってもらいたいです!!まっすーも大好きなので天草さんもいっぱい見れると嬉しいです!!無理のない程度でぜひお願いいたします!! (9月18日 0時) (レス) @page5 id: 5614181636 (このIDを非表示/違反報告)
KN - おもしろくて最高です (9月16日 8時) (レス) @page5 id: 2942423203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たられば | 作成日時:2023年9月15日 22時