Gifted 2

××17×× ページ18

泣き出した山井さんをなんとか慰め、途中で薫を呼び出し先程までいた地下駐車場へ戻ってきた。
なんとか慰めとか言ってるけど本当に大変だった。本当に…。

「大丈夫か？」

思わずふう、とゆっくりため息をつけばすぐ横にいた夕也に顔を覗き込まれる。

『うん、大丈夫。』

知らない人を慰めるのは想像以上にエネルギーを消費する。
思い返しても二度としたくない…。

そうこうしている内に竜崎さんと知らない偉そうな男の人がやってきた。

「天草。わざわざ呼び出しておいてくだらない話するつめりなら謹慎ど…」

口調的に天草さんよりも上の立場なのだろうその人は天草さんに文句を言いながらも私と夕也の姿を見て言葉を止めた。

「誰だ？この子たちは」

「捜査協力者です」

じろりと私たちを見つめた後すぐに視線を戻すその人。
その後ろから竜崎さんに連れられて藤堂さんが姿を現した。

「藤堂さん。ここに来て頂いた理由はお分かりですよね？」

天草さんが後ろにあった階段へと続く扉を開ける。
高城さんが亡くなった場所だ。

「この非常階段から血痕とネイルの欠片が見つかりました。鑑定の結果、どちらも高城さんの物でした。」

いつの間にか竜崎さんは血痕とネイルの欠片を鑑定に回していたらしい。仕事が早い。

「でも高城さんが亡くなったのはあの公園の所ですよね。SNSにも写真があがってたじゃないですか」

「それはアリバイトリックです。亡くなった高城さんの。」

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