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閉ざされていたリビングの襖を開ける。
いつも夕也が座っている席に座る薫と、すぐそばで薫の背中を優しく擦るタキさん。
「タキさん、金田と話したいんだけどいいかな?」
「私なら大丈夫です」
心配そうに薫を見るタキさんに薫は微笑んだ。
それでも心配そうに薫を見ながらタキさんは下がった。
「聞いたよ、藤堂さんのこと。藤堂さんは無実だ。誰も殺してない。そうだろ?少なくとも俺はそう思ってる。Aも、この人もだ。」
「本当に?本当に信じてくれる?」
『信じるよ。約束する。』
薫は、大きな目に涙を浮かべながら口を開いた。
「高城さんを殺したのは先生じゃない。きっとあいつです。」
『あいつ?』
「あの夜、先生の控え室に不審者が現れて…」
夜、薫はスタッフの人に明日の確認をしてから控え室に戻った。
その時には既に不審者が中にいて、部屋に入った薫を押し退けて走って出ていった。
怖くなった薫は藤堂さんに連絡したら、藤堂さんはすぐに薫の元へと駆けつけた。
そして「この事は誰にも言わないで」「全部私に任せて」と言ってその不審者を追いかけたという。
「きっとあいつが、公園で高城さんを襲ったんだと思う」
「じゃあ、藤堂さんは犯人を庇ってるってことか?」
『薫に口止めまでして、?』
「ねぇ、金田さん。その話、警察で証言してくれないかな?」
天草さんの問いかけに薫は迷うことなく「嫌です」と答えた。
薫がその話をすれば藤堂さんの逮捕が間違いだと、立証出来るかもしれないのに。
『なんで、?』
「警察は、信用できないから。」
「そんなことないよ」
「でも前だって、警察はお父さんを…」
薫の父、那由多さんは今もやってもいない罪で警察に追われている。
信用出来ないと思っていても無理は無いか。
天草さんもその事を知っているから、無理強いすることはなかった。
「分かった。僕達で調べよう」
『そうですね』
私たちは薫を信じると決めたのだから。
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ひな(プロフ) - いつもお話更新ありがとうございます❤️🔥四鬼くんと夢主ちゃんはたから見たらカップルでしかないのに付き合ってないのがうずうずするので早く付き合って〜の気持ちです😍最終的には2人は付き合って欲しいなって思ってます! (9月27日 7時) (レス) @page13 id: be4e73e30e (このIDを非表示/違反報告)
KN - 続きが楽しみです。このまま四鬼くんとのいい感じの距離感が良いです。今の距離感が最高です。 (9月23日 11時) (レス) id: 2942423203 (このIDを非表示/違反報告)
Sa-ya(プロフ) - いつも楽しく拝読しています!ぜひ四鬼くんと主ちゃんをくっつけてイチャイチャさせてほしいです!これからも楽しみにしています! (9月18日 14時) (レス) @page5 id: 5b9ae89ac1 (このIDを非表示/違反報告)
肩幅(プロフ) - お話楽しく読まさせてもらってます!私愛され系が好きなので、ぜひ四鬼くんに守ってもらいたいです!!まっすーも大好きなので天草さんもいっぱい見れると嬉しいです!!無理のない程度でぜひお願いいたします!! (9月18日 0時) (レス) @page5 id: 5614181636 (このIDを非表示/違反報告)
KN - おもしろくて最高です (9月16日 8時) (レス) @page5 id: 2942423203 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:たられば | 作成日時:2023年9月15日 22時