妬きのち好き ページ1
「れぇーん！」
定休日なのに、外から大きな声がして目が覚めた。
れぇーん！と繰り返される声に、重い体を起こして外へ出る。
「あ、れん！おはよ！」
「……なんやねん、朝から」
まだ起きていない脳みそに太陽光が眩しい。
…もー、起こすなや。
昨日も、どっかの誰かさんのせいで全然寝れてないねんて。
『明日休みだから、ね？』
とか言って布団に潜り込んできたのを受け入れてしまった自分が憎い。
「ねー、廉絶対紫耀のこと思い出してるでしょ」
「…思い出してへんわ」
「嘘だぁー。顔に出てるもん」
にやにやしてるぅー。と腹立つ顔で言ってくる実の弟の顔を掴んでやろうかと思ったのだが、横から別の手が先に海人の顔をむにゅっと潰した。
「かいとー、おはよう。今日もいい天気だねぇ。でも、海人が日の目を見るのは今日が最後かもねぇ」
「ちょっ…、」
うわー、紫耀の目がマジや。
ほんま、弟に妬くんやめてほしいわ。寝起きの機嫌の悪さも相まって、海人まじで消されそう。
…ん、それはあかんよね
「しょお、怖いって。もう近所迷惑なるから、1回手離そ」
「………」
なんで俺が睨まれなあかんねん。
…こうなったら、最終兵器。
「ほら、海人の顔掴むより、俺の隣おって」
一言そう言ってやれば、瞬間移動かって速さで俺の隣にきた。
「うわ、廉がいちばん怖いよ」
弟に兄の威厳も示せたところで、(…示せたのか？)さっさと話を変えてしまうことにする。
「んで海人はなんかあったん？」
「……あ、お土産渡しにきただけだから。はいこれ。じゃあジンくん達にもよろしくね。…しょ、紫耀もバイバイ」
なにかを感じたのか、さっきまでの憎たらしい感じとは一変して、そそくさと帰っていった海人の目線の先を追えば、紫耀が拗ねた子供みたいな顔をしていた。
「だって、だって、廉って距離感馬鹿なんだもん。俺が最初廉のこと好きになったのも、なんか距離近くてドキドキしたからだし、てか廉って綺麗だしいつ誰が好きになるかわかんないじゃん」
部屋に戻るなり、俺を膝に乗せてすごい勢いで話し始めた紫耀。
距離近いから好きになるあなたも結構やばいと思いますけどね。
「でも弟やん」
「弟だけど…。海人に関しては、廉があそこまで心開いてるのが羨ましいっていうか…なんていうか…」
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名無し(プロフ) - 楼茉（ろま）さん» コメントありがとうございます。自分で書いておいて紫耀くん理想の男すぎてしんどいですね(？) シリーズ大好きって言ってもらえるの1番嬉しいです！素敵だなんてそんなそんな。読んでくださってありがとうございます！ (2020年11月4日 22時) (
レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - くつしたさん» コメントありがとうございます。お礼だなんてそんな！ほんとに更新してなくて申し訳ないです…泣 れんちゃんとしょうくんほんと尊いですね？！自分で書いてて思います(は) あたたかいコメントありがとうございました！ (2020年11月4日 22時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
楼茉（ろま）(プロフ) - 誤魔化したり言葉を濁したりせず、真っ正面からぶつかって廉くんの不安ごと抱き締める紫耀くんかっこよすぎて...(T^T) このシリーズ本当大好きです！！ヘ(≧▽≦ヘ)♪ 素敵な作品をありがとうございます！！泣 (2020年11月4日 1時) (レス) id: 8e032e81a7 (このIDを非表示/違反報告)
くつした(プロフ) - 本編からひっそり覗かせて頂いていたのですが、今回の久しぶりの更新がうれしすぎて直接お礼を言わせて頂きたく…。ほぼ初めての嫉妬をしちゃうれんれんと、「もう廉が最後だと思う」安心させてあげる平野氏尊い…。これからも応援しています！ (2020年11月4日 0時) (レス) id: 69291a112e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2020年9月6日 23時
