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紫耀の言葉に部屋が、シン_とする。
真意を図りかねて尋ねようとすれば、優太の言葉に遮られた。
「…紫耀、それって」
曖昧な優太の問いかけに、紫耀は強く頷いた。
「うん。本気だよ」
なんのことだか検討もつかない俺と海人に比べて、神宮寺さんは事の内容を理解したのか、少し険しい顔になっている。
…え？なんなん？
俺のもんになって、ってそんなに思い悩む台詞なん？
海人も何も分からないようで、2人して取り残された気分だ。
「…廉、あのね」
紫耀は至って真剣な顔で俺の前に跪くと、こう続けた。
「俺が廉のこと絶対幸せにするからね」
「…うん？」
「すぐ迎えに来るから」
「うん」
「ちょっとだけ待ってて？」
そう言って、俺の額に小さなキスを落とすと何やら優太に耳打ちして部屋を出ていってしまった。
「え、なんなん？」
「…プロポーズみたいだね」
海人の言葉に思わず声をあげる。
「な、何言ってんねん」
「廉くん、今のはほぼプロポーズだと思っていいと思うよ」
神宮寺さんの言葉にもっと頭がこんがらがる。
「廉ちょっとだけ来て」
立ち上がった優太について、俺も部屋を出た。
「単刀直入に言うけど」
「うん」
「紫耀は廉を身請けするつもりなんだよ」
優太の言葉に頭が真っ白になる。
「…急やな？」
「俺だって、驚いてるわ。まぁ、紫耀のことだからなんか考えがあるんだろ」
身請け。
遊女が唯一ここから出られる方法。
「…優太」
「ん？」
「俺、ここから出てもええ？」
紫耀と一緒になれるなら、それ以上の幸せなんてないと思う。
もし優太の言っていることが本当なら、俺は紫耀についていきたい。
「…うん、当たり前だろ？廉にはいい旦那見つけてもらわないと困るって言ったじゃん」
旦那。
前は否定したけどまぁ結局そういうことになるよな。
『ちょっとだけ待ってて？』
この言葉の意味はわからんけど、紫耀のことやから約束通り迎えに来てくれるって信じることにした。
キスされた額が今更熱を持っている。
次に、紫耀が俺に会いに来たのは１ヶ月ほど経った頃だった。
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名無し(プロフ) - 音奈 きらりさん» コメントありがとうございます。幸せな2人もちゃんと書いていきますね！笑 (2020年6月17日 20時) (
レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - 楽しく読ませて頂きました。幸せに暮らす2人も見たいです〜♪ (2020年6月17日 17時) (レス) id: ba403501a5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - いむさん» 看板息子、いいですね！笑 しょうれんはきっと幸せに暮らしてます笑 続編もぜひお楽しみください (2020年6月17日 17時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - なーさん» 読んでくださってありがとうございます！番外編のアイデア思い浮かびすぎてやばいです笑 番外編に関しては、皆さんからお話のリクエスト等も、もしあったら書こうかなと思ってるので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです (2020年6月17日 17時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
いむ - しょうれん最高でした！二人がどんなふうに暮らしてるのかな〜、など、沢山妄想しています。笑笑 続編も楽しみです！きっと廉くんなら看板息子…？になりますよね！ (2020年6月17日 11時) (レス) id: 220416b2f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2020年5月3日 19時
