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「廉くんは今日が初めてだよ」
その言葉に瞠目する。
悲しいけど、俺がそういう行為を(同意の上でないにしても)していたのは、変えようのない事実だ。
「……どういう、こと…？」
思わず聞き返せば紫耀さんは俺の顔をじっと見つめてから優しく微笑んで言った。
「だってね、廉くんが経験したものは気持ちなんかないでしょ？」
「きもち…」
「うん。でも、俺はちゃんと廉くんのこと好きだし、…廉くんは俺のこと」
「すきです…」
「ふふ、ありがと。…だから、今日が初めて」
そう優しく頭を撫でる紫耀さんに、涙が出そうになる。
なんだか、俺の心をずっとずっと重く支配していた鉛が無くなったみたいな感覚だった。
「…っしょおさん」
「えー、泣かないでよー」
「だって……っん」
言い返そうとすれば、優しく口を塞がれる。
……好きな人とキスしてる。
突然始まったキスに、頭では冷静に考えられるのに、体はまるで言うことを聞かない。
何度も角度を変えながら合わさる体温に、頭が沸騰しそうだった。
「…ん、っふ…………しょおさっ…ん」
「…紫耀ってよんでよ」
「…ッしょお……んぅ」
もう何も考えられなくて。
いつの間にか横たえられた体は、体温がぐんぐん上昇している気がするし、心臓は今までにないくらい早鐘を打っている。
俺の右手と絡む紫耀さんの左手と。俺の頭を撫でる紫耀さんの右手と。
こんな感覚、知らない。
「…れん…っ」
キスの合間に呼ばれる俺の名前に。
漏れる吐息に。
「……しょお……やさしく…ッして」
「…あたりまえでしょ」
月の光だけが俺たちを照らしている。
✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆
………なんかごめんなさい笑
このまま書くとフラグたっちゃいそうなので、いい感じに飛ばしときますね。
一応、タイトルにちょっと注意的なものつけておきます。
どんどん乙女思考になっちゃう廉ちゃんに、自分で書きながら頭抱えてます。
…なんて可愛いんだ……！！
変わらず、お気に入りと評価ありがとうございます。
これからも楽しんで頂けましたら嬉しいです。
名無し
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名無し(プロフ) - 音奈 きらりさん» コメントありがとうございます。幸せな2人もちゃんと書いていきますね！笑 (2020年6月17日 20時) (
レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - 楽しく読ませて頂きました。幸せに暮らす2人も見たいです〜♪ (2020年6月17日 17時) (レス) id: ba403501a5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - いむさん» 看板息子、いいですね！笑 しょうれんはきっと幸せに暮らしてます笑 続編もぜひお楽しみください (2020年6月17日 17時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - なーさん» 読んでくださってありがとうございます！番外編のアイデア思い浮かびすぎてやばいです笑 番外編に関しては、皆さんからお話のリクエスト等も、もしあったら書こうかなと思ってるので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです (2020年6月17日 17時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
いむ - しょうれん最高でした！二人がどんなふうに暮らしてるのかな〜、など、沢山妄想しています。笑笑 続編も楽しみです！きっと廉くんなら看板息子…？になりますよね！ (2020年6月17日 11時) (レス) id: 220416b2f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2020年5月3日 19時
