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つまりは、俺の水揚げの相手はもう紫耀さんに頼んであって、それが今日である。と。
いやいやいやいやいやいや、急やし。
文字にはおこせても理解はできひんわ。
「俺の心の準備的なものはどこへ」
「でもまだ2時間ぐらいあるよ？」
「…アホなん？」
2時間やそこらで、気持ち落ち着くわけないやろ。
第一、俺はハジメテでもなんでもないし、むしろこんな俺を紫耀さんが抱いてくれるかっていう問題がある。
そこがずっと不安で…
「紫耀は廉のこと幸せにするってよ」
「へ？」
…どういう意味や？
結局、あれよあれよと時間は過ぎて、ついに俺は紫耀さんの目の前に来てしまっている。
お互いに緊張して、なかなか話し出せない。
ずっと、苦虫を噛み潰したような顔をしている紫耀さんに今更不安になってくる。
…そりゃそうやん。男抱くってそれなりに覚悟いることやろし。今になって拒絶されたら、多分俺立ち直れんけど。
「…ね、廉くん」
「はい」
「……ふふっ、緊張してるよね？俺もしてる」
「…してます」
口を開いた紫耀さんの笑顔に、俺は少し気が軽くなった。
……いつも通りやな。うん、だいじょぶ。紫耀さんは永瀬廉が好きなんやから。
「廉くんにお願いがあるんだけどさ、聞いてくれる？」
「できることならしますよ？」
紫耀さんの申し出にそう返すと、返ってきたのは予想外の言葉だった。
「…その、睡蓮さんじゃなくてさ。"廉くん"の状態がいいんだけど」
「っえ」
驚いた。明らかにノンケっぽい紫耀さんが、男のままの俺がいいって言うとは。
……でも、嬉しかった。
本当は、汚れてしまった永瀬廉を抱いて欲しかった。
「…やっぱダメ？」
「しょおさんがそれでいいなら」
「それがいい」
そう微笑んで抱きしめてくるから、嬉しくて、胸がきゅんと音を立てる。
……だから、乙女思考やめろや俺。
そのまま俺はその場で、カツラを外して、化粧も落としてしまった。
衣服はどうせ脱いでしまうからこのままでも問題ない。
紫耀さんはそれをずっと隣で眺めていた。
「…うん、やっぱ廉くんがいい」
そう呟いて、もう一度抱きしめられる。俺も背中に手を回しながら答えた。
「ほんまにいいんですか？」
「んー？」
「…俺、男やし。…その、初めてでもないし」
どんどん尻すぼみになる俺の言葉を聞いて、紫耀さんは言った。
「ううん、廉くんは今日が初めてだよ」
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名無し(プロフ) - 音奈 きらりさん» コメントありがとうございます。幸せな2人もちゃんと書いていきますね！笑 (2020年6月17日 20時) (
レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
音奈 きらり(プロフ) - 楽しく読ませて頂きました。幸せに暮らす2人も見たいです〜♪ (2020年6月17日 17時) (レス) id: ba403501a5 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - いむさん» 看板息子、いいですね！笑 しょうれんはきっと幸せに暮らしてます笑 続編もぜひお楽しみください (2020年6月17日 17時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
名無し(プロフ) - なーさん» 読んでくださってありがとうございます！番外編のアイデア思い浮かびすぎてやばいです笑 番外編に関しては、皆さんからお話のリクエスト等も、もしあったら書こうかなと思ってるので、引き続き楽しんでいただけたら嬉しいです (2020年6月17日 17時) (レス) id: 552652e013 (このIDを非表示/違反報告)
いむ - しょうれん最高でした！二人がどんなふうに暮らしてるのかな〜、など、沢山妄想しています。笑笑 続編も楽しみです！きっと廉くんなら看板息子…？になりますよね！ (2020年6月17日 11時) (レス) id: 220416b2f6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：名無し | 作成日時：2020年5月3日 19時
