泣き虫を笑って ３

１０７：納得いかない ページ25

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何の話？




「何も聞いてませんけど……」





ていうか連絡先すら知りませんけど？


ペアなのに連絡先を知らないなんて、正直有り得ない話。


京本さんなら……知ってるのかな。





「そうか…」

「体調不良…なんですよね？」

「えっ、あぁ……」





なんなの？この前からのその感じ……。



この違和感は何？





「なんなんですか？」

「え、あー……」

「正直、納得いきません」





ポロッと、口から出た言葉。



それが、本音だった。





「それは、分かってる。すまん…」





すまん、じゃなくてさ……。




「あの、」




私が言いかけたのと同時にコンコン…とノックする音が聞こえて、高地さんが入ってくる。





「課長、お電話です」

「誰から？」

「専務からです」

「…………まじか…」





ん……？



うわーまじかー……と繰り返しながら課長は会議室の外へ出て行ってしまう。



専務からの電話って、そんなにビビるほどなの？



専務には忘年会くらいでしか会ったことないけどそんな風には見えなかったけどなぁ…。




「あれ！Aさん髪切ってる！」




あ、気付いてくれた第1号。




「今日午前休だったので美容院行ってたんです」

「結構バッサリ切ったね！」

「はい、ついでに染めました」

「良いじゃん！なんで切ったの？」




……なんで？


理由は、特に無い。



失恋したから……とか。

そんな高校生みたいな理由じゃない……よ？





「んー……なんとなく、ですかね」

「そうなの？あー、そういえばさ、」





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