２３：私なんかで ページ23
.
「はぁー…………」
自分のアホさ加減に、信じられないほどの長いため息が出た。
どうして大我くんは、こんな私と一緒に居てくれるんだろう。
こんなに優しくしてもらって、甘えてばかりで、頼りっぱなしで。
私なんかで良いんだろうか……なんて、またそういう思考に陥ってしまう。
最近ずっとそう。
あぁ……やめよう。ため息とかやめよう。
余計にしんどくなるじゃない。
そう思って、大我くんを起こさないようにそっと腕を伸ばしてテーブルの上にあるケータイを手に取る。
目の前の綺麗な寝顔を収めておこうとカメラを起動。
どの角度がいいかなぁといろいろ試して、よしココ！って決まった時。
「うわぁ……！」
急にパチッと目を開けた大我くんに手首を掴まれる。
「なにしてんの、変態」
「いや、ちが……」
「違わないでしょ」
「……起きてたの？」
「うん」
「じゃあなんで目瞑ってたの！」
「起きてたら目瞑っちゃダメなの？」
ああ言えばこう言う。
そういう話をしてるんじゃないでしょうよ。
「Aに甘えてみた。可愛いでしょ俺」
起き上がった大我くんが自慢気な顔をして私を見て笑う。
なんで自慢気なのかは謎。
「悪趣味だよ」
「盗撮の方が悪趣味だろ」
「うわ、意地悪大我くんモードだ」
なんだそれ、って笑うと優しく私の頭を撫でる。
その目。
その目には本当に弱い。やられる。
「それで？」
私と向き合うように座り直して、ソファにあぐらをかいた大我くんが少し表情を変えて言う。
「え？」
「なんか話したいことあった？」
「・・・」
「Aから会いたいなんて言うの珍しいから」
「……そっか」
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1583人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
chaka(プロフ) - akikumaさん» akikumaさん、いつもありがとうございます💖大我くんの愛の深さはきっと夢主ちゃんの想像を遥かに超えてるはずです😭💘大我くんside考えると結構しんどいです……大我くんの想いは伝わるのかしら🥹 (3月24日 18時) (
レス) id: 09e509f13b (このIDを非表示/違反報告)
chaka(プロフ) - annaさん» annaさん、今回もありがとうございます💘そうなんです🥹大我くんいろいろ考えてくれてて、考えすぎちゃってるくらいで😭💖 (3月24日 18時) (レス) id: 09e509f13b (このIDを非表示/違反報告)
akikuma(プロフ) - 更新ありがとうございます💕大我くんの分かりづらい優しさも愛の深さも堪らんです🩷夢主ちゃんにもこの想いが早く伝わるといいな〜 (3月23日 5時) (レス) id: 5677edd0e4 (このIDを非表示/違反報告)
anna(プロフ) - 大我くん優しい…惚れ直しちゃう…！！いろいろ考えてたんだ……癒しをありがとうございます✨️ (3月16日 19時) (レス) id: b3d00b40ee (このIDを非表示/違反報告)
chaka(プロフ) - annaさん» annaさん🥳いつもありがとうございます！実は不器用な大我くん！かわちい！🫣お互いが相手のことを思うが故に……夢主ちゃんを大好きな大我くん尊い……😎🫶 (3月16日 17時) (レス) id: 93153d1174 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：chaka
| 作成日時：2023年12月23日 21時
