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推薦入試は意外と呆気なく(予想はついてたけど)終わった。
手応えもそれなりで、合格の通知を貰った時は、俺よりもAが喜んでいた。
肝心なAの受験は、最後まで受験校を聞かずに終わった。
俺の未知の場所に行く彼女に薄っぺらい「ガンバレ」しか言えない自分に腹が立った。
数週間後、合格の知らせを聞いた時、何も知らないのに嬉しかった。
Aが落ちるはずないと思ってはいたが、やっぱり彼女が認められたという気がして、誇らしかった。
なんていうのは綺麗事で、どこか素直に喜べない自分がいた。
合格したということは確実に離れ離れになることを暗示していて、悲しい気持ちは無くならずに複雑な気持ちのまま、俺達は卒業の日を迎えてしまった。
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作者名：カナ子 | 作成日時：2019年4月22日 23時
