Harry Potter ～side of slytherin～ (ページ10)

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episode7 ページ10

四人用のコンパートメントに一人で座って本を読んでいるとノックの音がして扉が開いた。金髪の性格が悪そうな少年とかなり体格の良い少年が二人。
ﾄﾞﾗｺ｢ほかに空いているところがないんだ。座っていいか？｣
問いかけられた。できればやめて欲しい。こいつら絶対なんかやらかしそうだもの。
貴｢…私が嫌と言ったらどうするんだい？｣
本から目を上げずそれだけ答える。
ﾄﾞﾗｺ｢ほかに空いているところがないんだ。｣
貴｢なら『座ってもいいか？』ではないと思うね｣
ﾄﾞﾗｺ｢お前…失礼なやつだな…礼儀ってのを知らないのか？｣
失礼？当たり前だ。そのように振舞っているのだから。
貴｢礼儀？はっ。そんなの知らないね。それで？私は一人で静かに読書がしたいんだ。どこか別を当たってもらえるかな？｣
金髪の少年は後ろの少年二人を外に追い出し、勝手に私の向かい側に座った。
貴｢…お友達はいいのかい？あれじゃ通路の邪魔になってしまうだろうに…｣
私はコンパートメントの外で突っ立っている二人をみて言う。
ﾄﾞﾗｺ｢お前の名前は？｣
少年は少し偉そうに言った。私の質問に答える気はないようだ。私はくすりと笑った。
ﾄﾞﾗｺ｢僕はなにかおかしなことを言ったか？それとも君の頭がおかしいのか？｣
どうやらこの少年はこういう奴らしい。
貴｢いや？礼儀ね…普通は自分から名乗るべきだと思うけどね。まぁいいか、私はA、A･ローウェン。それで？わたしの頭がおかしいと言った君は？｣
ﾄﾞﾗｺ｢僕はドラコ･マルフォイだ｣
マルフォイ…ね。母親の日記に少し名前が出ていた気がする。ちなみに母親の日記はホグワーツに持っていく荷物の中だ。勝手に持ち出した。
ﾄﾞﾗｺ｢ローウェンっていうのはもしかしてマグルか？聞いたことないけど？｣
ドラコが顔をしかめる。
貴｢さぁ。一応両親は魔法使いなんじゃない？そんなの興味無いからどうでもいいけど。親がどうとか、問題は子供、自分がどうかってところだと思うね｣
私の返事に満足したのかドラコはそれ以上のことは言わなかった。

しばらくするとドラコが他のコンパートメントを見に行かないかと言い出した。他のコンパートメント？そんなの見に行ってなんの意味があるのか。素直にそう訪ねたらドラコは嬉々として教えてくれた。
ﾄﾞﾗｺ｢今年の新入生にハリー･ポッターがいるらしいんだ。どんな奴か見に行こう｣
ハリー･ポッター…ね。彼はそんなに有名なのか…。