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当然私に読めるわけないのだが、スマイルいわく記憶や時間を操れる魔法が記されてるそうだ。
あんまり興味は無いが、解読出来ずに捨ててしまうのは勿体無い。

sm「__________________」

スマイルが呟く。当然聞き取れない。

「……?」
sm「えー…記した奴は居るけど使った奴は存在しない魔法…らしい…」
「その歴史私が破っちゃダメな気がするーはやめて良い理由になりますか?」
sm「……なんか持って来てない?休憩にしよう」
「いや一旦やめるじゃなくて…ねぇ勝手に漁らないでよ」
sm「糖分ないの糖分」
「無い無い無い」

スマイルの手からバッグを奪ってオレンジ味の飴を取り出しマスクを下げ口の中に放る。
すぐにマスクを元に戻せば、柑橘系の爽やかな匂いが鼻に届く。

sm「おいあんじゃねぇか」
「葡萄味でいい?」
sm「うん」
kr「俺檸檬が良い」
「ぁうわっ!?」

思わず口から飴が飛び出そうだった。
私の背後から話しかけて来たのはこの教会の神父であるきりやん。
私たち人ならざる者達を受け入れてくれるという優しい人だが、言葉遣いや態度が神父と思えない人だ。
スマイルの事を悪魔だと知っていながら教会に泊めたり、
もう1人吸血鬼だと知りながら教会に匿っていたりと、とにかく神父らしくない。
なんなら教会とも言えないから神父じゃないのかもしれない。

「びっくりした…」
kr「パイナップルでも良いよ」
「檸檬あるよ」

袋の中から黄色の飴を取り出し、伸ばされていたきりやんの掌の上に乗せる。
檸檬味は食べる気になれないので多く残っており、すぐに取り出すことができる。
葡萄味の飴を探す。

sm「…無いならオレンジでも」
「あるから、ある、取れない」
sm「貸せよ、自分で出すから」

伸ばされたスマイルの手に飴の袋を乗せる。
すると、袋の中から紫色の飴が浮遊して出て来た。

「いいなぁ念動力」
sm「あー確か記してある魔導書あったような」
「え、え嘘、え?」
sm「…あったとしても先にこっちだろ」

そう言ってスマイルはさっき広げていた“記憶と時間の魔法”と表紙に書いてある(らしい)本を指さす。
念動力は異世界人にとっては基本的な魔法で、使える事が当たり前なため魔導書にするのが困難だったそうだ。
現在は魔導書になっているが、数千ページほどの厚さになってしまったため私のような魔力を持った人間が使うのは難しい。


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作品ジャンル:ファンタジー
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作者名:白月 | 作成日時:2024年1月5日 13時

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