✧天秤 ページ41
✧
kn「とりあえず今日は帰ろうか、なかむも」
na「…A、さっきはごめんね」
「…うん」
落ち込んだように玄関から外に出ていく先生の背中を見送る。
きんときもそれに続き窓から帰っていった
教会に帰るのだろうが、掃除してからじゃないとゆっくりできないだろうな。
ぶるーくは部屋の隅で、考え事をしているのか、小さくなって懶げな表情で黙りこくっていた。
「帰らないの?」
br「いやー…言いたいことあるんですよねぇ…」
困ったように笑い、頰を掻きながらベットの近くにある椅子に座る。
お腹も痛いしそろそろお暇してほしいのだが。
br「Aちゃんさ、魔導書読むとどうなるか聞いたんでしょ?」
「うん、聞いた」
br「きりやんと僕がそれを殺すために来たのも」
「うん」
br「きりやんから、聞いたんでしょ」
「そうだね」
意味ありげに質問してくるぶるーくに怖気付き、自然と目を逸らす。
きりやんがどうかしたのだろうか。
br「きりやんさぁ、まだイザベラの事、嫌いになれてないみたいなんだよね」
「…うん」
br「殺したそうにしてない、復活させたそうにしてるの」
朦朧としているのか言葉が出てこない。
そんな私の様子を見て、ぶるーくが椅子から立ち上がる。
急いで袖を掴み引き止める。
「大丈夫、聞いてる、続けて」
br「…あの
Aかイザベラか、どっちが大事かなんて決まってるのに。」
✧
150人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:白月 | 作成日時:2024年1月5日 13時