検索窓
今日:10 hit、昨日:14 hit、合計:16,952 hit

ページ29




逃げ場を失い、これからどうなるか…いや、どうするかを考える。
鍵を閉め終わったスマイルの右手は、肩へ戻らず私の右頬へ_

「…ッ」

冷たい、そりゃそうだスマイルだ。
反射的に目を閉じ、顔を背ける。

sm「…かわい」
「ぇ」

昨日と同じ声のトーン。
そう思ってパッと顔をあげて見れば、いつも通りのスマイルが笑顔で_
違う。どこかおかしい、恍惚としたような…
悪寒がした。

いつもの冷たいけれど確かに暖かい空気を纏うスマイルがどこにも居ない。
怖い。

sm「…A、こっちみてよ」

手に力が入っているのか、魔力が流れてくる。
冷たかった手が熱を帯びて、嫌な暖かさが頬を撫でる。
そして、私の中に入りきらない魔力が私の体温を上げていく。

「ッスマイル、魔力が」
sm「はっ、その表情(かお)も良い」

教会の中に流れる隙間風が冷たく足元を通る。

「ね、ちょっ、スマイル!」

自分の声すらうるさく感じる。
蝋燭のひかりが眩しい。

なんの感情からか わからないなみだが頬をつたう。


しんぞうの おとが脳まで響く。


あつい



「あっ…すま、いる…ッ」


風の音、呼吸の音、?


sm「A、可愛い」

ひびく


「ハッ、それやだっ…」



sm「こっち見て」




顎を…__目が合う

、きのうの、スマイルにもどって!!』

sm「っ!?」

取り込んだ魔力が半分以上溶けていく。
自分の固有魔法を知り尽くしたと思っていたが、
ここまで魔力を消費する言霊が存在するとは思わなかった。

肩を押さえつけていた手がするりと落ちる。

sm「…A…?」
「ッ怖かった!」
sm「ご、ごめん…うおっ」

スマイルに抱きつく。

「…もう魔導書解読するのやめよ?ね?」
sm「や、あの、断れない…んですけど…」

気持ちが落ち着くまで、体温を感じていた。
普段の、いつものスマイルが、何よりも暖かい。

sm「ど…どうしたら良い?」
「…もうちょっとこのままが良い」
sm「…寝る?」
「……教会に泊まる」
sm「飴いる?」
「うん」


⋆→←✧立ち入り禁止



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (54 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
150人がお気に入り
設定タグ:WT , ワイテルズ , 実況者   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:白月 | 作成日時:2024年1月5日 13時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。