✧立ち入り禁止 ページ28
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ぶるーくに行かないほうが良いとは言われたものの、
何もせず待っているだけじゃ自分の視界は何も動かないし、
今自分がしなきゃいけないことは変わらない日常を送ることのような気がしたから。
教会の扉の前に着いた途端、ふと思い出してしまう。
…スマイルになんて言おうか。きりやんにかかっていた魔法を解いてからのやりたい事消えたし…
まぁ、後者は別にやっても良かった事ではあるが、スマイルへの言い訳…どうしようかな。
そんなことを考えながら扉を開く。
「?」
ひらりと、一枚の紙が挟まっていたようで音もなくそれは地面に落ちる。
しゃがんでそれを拾い、書いてある文章を読む。
“Aへ
broooockに呼ばれたので居ません
スマイルが居るけど様子がおかしいので絶対入らないで
きりやんより”
様子がおかしい…アバウトな言い方だな…
…あのきりやんが、様子がおかしいって言ってここに居ないのは
いかにも死にそうなくらい苦しんでるとか、そう言う身体的な話じゃないんだろうな。
魔法でどうにか出来そうな感じあるけど…大人しく帰ったほうが良いかな…
ふと時計を見れば六時半……まぁ、久しぶりに晩御飯食べるか…
紙をカバンにしまい立ち上がった瞬間、
扉がギギギと音を立てながら1人でにゆっくりと開き始めた。
_扉が人1人通れる程開いた瞬間、腕を引かれ教会の内側へと引き込まれる。
背中と肩に何かが当たる感覚がする。
sm「ッA…!」
「うおっ、え、何?」
スマイルに、両肩を掴まれ扉に押しつけられている。
…魔導書の影響だろうか…?
逆光のせいか青ざめたような引き攣った笑みで、言う。
sm「Aは…俺を捨てないよな…?」
「は?」
捨てるってどういうこと?使い魔居なくて死ぬのは私の方では?
肩を掴む力が強くなっているのを感じる。
「…ま、待って、スマイルどうしたの?」
sm「魔導書…魔導書読んでたら、急に、不安になって…それで…」
声が震えている。
安心させるために抱きしめようと動かした腕も残念ながら届かず、
スマイルの手首を少しの反抗として掴んでいるだけだ。
魔法を掛けようにも目が合わない…
…何か打開策は…
そんなことを考えていると、右肩に入る力が抜けていき__
ガチャッ
…扉の鍵が閉められた。
「…んー……そうきましたか…」
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作者名:白月 | 作成日時:2024年1月5日 13時