君は"元"メンバー〈Snow Man〉『完』

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『悔しくて悔しくて…でもちょっとだけ納得してる自分もいた。舞には、何をやっても勝てないんだって』


昔からなんでも舞と比べられてきた。



『でもね、選ばれたのは舞だったけど、
結局表舞台に立てたのは私だったの』


白雪舞としてステージに立つ。
最初の頃は、快感が大半を占めていた。



『それもそうだよね、だって舞は踊れないんだもん』



舞が録音した音声で、私はファンの子の前に立った。



『だからね、聞いたんだ。どうして舞なのかって』



ステージに立てない舞が選ばれた理由。



『笑っちゃったよ。だって選んだ理由は、"名前"だったから』


"白い雪が舞う"


これほどSnowManに適した名前はないだろう。



『Aって名前だっただけで、私は自分の名前で活動する事を禁じられた』


『舞と言う名前は世間にどんどん広がっていくのに、
誰も本当の自分を見てくれない』



私達にはお互い違う葛藤があった。



『そんな時、舞はある難病になってしまった』



自分を見てもらえないストレスと、治るかわからない難病への不安。



『そのプレッシャーに舞は負けたの』



最後は、本当にあっけなかった。
病院の屋上で…舞はあっけなく命を落とした。



ラ「じゃあ…病気だったって噂は…」
『きっと、誰かが舞の事を病院で見たのね』



それからは本当にあっという間だった。



『…完璧なアイドルじゃなければいらないの。
声を失った私は、事務所から捨てられた』



私が自分の意思で辞めたんじゃない。
事実上の"クビ"だった。



『でも、それを受け入れたのは私』



私は舞のようには歌えない。
舞がいなければ、私はアイドルにはなれなかった。



『そんな時に、思ったの』

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