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阿部side



阿「ちょっといいかな?」
『…なんですか?阿部君』
阿「阿部君…か」



撮影もスムーズに終わり、楽屋で騒いでるみんなの所を抜け出して訪れたのはAの所。


でも、Aの口から発された阿部"君"って言葉が俺らとAの今の距離を表してるようで結構辛い。前は…阿部ちゃんって呼んでくれてたのにな。



阿「俺らはさ、また前見たくAと仲良くやりたいんだよ」
『マネージャーとタレントに仲良さが必要ですかね?』
阿「ある程度の信頼関係は必要だと思うけど?」
『っ!それは…』



俺は、いつだってAのそばにいたつもりだった。仕事の事も学校の事も、いつも1番に相談してくれていたのに…



阿「俺達の事、嫌いになった?」



俺達の事、どうでも良くなったの?
なんで相談もしてくれなかったの?
聞きたい事は沢山あるのに、こういう時に上手く言葉にできない。



阿「Aにとって俺達は、そんな簡単に切れるくらいの仲間だったの?」
『っ、』
阿「少なくとも俺は、俺らは大事な仲間だって思ってたよ」


だからこそしばらくは、照のように怒りすら覚えてた。憎くて憎くて、でも大好きで。



『じゃあ…』
阿「え?」
『…なんであの時見て見ぬ振りしたの?』


小さく呟いたAに、俺はなにも言うことができなかった。
Aの目には、瞬きをすればこぼれ落ちそうなほど涙が溜まっているのに、その目には憎しみしか感じられなかったから。


阿「…あの時…って」
『お疲れ様でした。まだ仕事があるので』


…あの時?Aの言っていた"あの時"が俺にはわからない。でも、これに気づかなければAはもう笑いかけてくれないんだ、と直感的にわかったんだ。


無駄に勉強ばかりしていた頭は、どこで大事な物を見落としていたんだろう。
Aがいなくなったこの廊下で、俺のため息が響いた。

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翔太担 - 最後までお疲れ様です。凄く面白かったです。これからも頑張ってください! (2020年9月5日 0時) (レス) id: 068f257b0f (このIDを非表示/違反報告)
YUME(プロフ) - 翔太担さん» 1番だなんて…嬉しすぎて嬉しすぎてやばいです(;ω;)これからも1番と言ってもらえるように頑張ります(*^o^*) (2020年8月31日 23時) (レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
翔太担 - 今読んでるお話の中で一番おもしろいです! (2020年8月31日 20時) (レス) id: 068f257b0f (このIDを非表示/違反報告)
YUME(プロフ) - みんとさん» コメントありがとうございます!結婚してくださいなんて…是非ともお願いします(笑)見切り発車のこの作品ですが、楽しんで頂けるように頑張ります(^^) (2020年8月21日 0時) (レス) id: de8f33b569 (このIDを非表示/違反報告)
みんと - さいっこうに面白いです!あの、よければ結婚してくださi((((((((殴 尊敬します! (2020年8月20日 15時) (レス) id: 117f5f4d5e (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:YUME | 作成日時:2020年8月15日 23時

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