メンバー全員、片想い〈SnowMan〉

ドキドキしちゃった、俺 ページ35

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深「A、一緒に帰ろ」


ふっかがそう声をかけて来たのは、その日のレッスンが終わってすぐだった。ふっかが一緒に帰ろって誘ってくるのなんて、いつぶりだろ…。


『あ…でも荷物が』
深「うん、だからこっそり持って来た」


楽屋の中は、まだ雑誌の事を詳しく聞かせろって目黒が問い詰められていて私はその場から逃げる為にホールに逃げ出したのだ。


深「やっぱ俺って気が利くな」
『それ自分で言っちゃダメなやつだから』


ふっかから鞄を受け取り、隣を歩き出す。


…あ、なんか懐かしい。
前は毎日のように一緒に帰っていたのに。いつから隣を歩くことが減ったんだろう？高校を卒業して免許を取って車で来るようになってから？それとも、成人してから？


深「てか、なんで秘密にしてたんだよ」
『いいじゃん、その話は』
深「だーめ。気になるじゃん」
『だって恥ずかしかったんだもん』


急に足を止めたふっかに、私も足を止め振り返る。


深「でも…すげぇよかったよあれ」
『え？』
深「なんか、ドキドキしちゃった俺」


「Aが色気ありすぎて」そう頭をポリポリとかくふっかは、照れたように視線を逸らす。



深「いい女だよ、Aは」
『…あり….がと』


今まで私に向けた事がない、恥ずかしそうな顔。それが嬉しくて、恥ずかしくて、思わず私も俯いた。


…言うなら今かもしれない。



『ふっか、私ね…ずっと』



"ふっかの事が好きだったんだ"

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